ペットと暮らす。

ペットは家族

この言葉に疑問を持たなくなった時代が訪れ、室内で犬や猫を一緒に暮らすご家庭が年々増加しております。 室内で一緒に暮らす事で、犬・猫の異常を早期に発見できる一方、予想できない行動によって、家の中でケガをする事も 少なくありません。そんな家庭内事故から動物病院に外来される患者さんが増加している事を知りました。 今回はあや動物病院の糖谷アヤ先生より動物生体について対談をさせていただき、私たち家づくりのスペシャリストとして「ペットが安全に暮らす間取り設計・家づくり」について考えました。

あや動物病院 院長 糖谷 アヤ先生

アヤ先生の紹介 氏名 糠谷 アヤ 病院名 あや動物病院 職種 獣医師 出身校 岐阜大学 所属学会 GPcert(ESVPS)小動物外科認定医 iVEAT腹部・心臓超音波実習 修了 AOVET Course Masters 修了 獣医麻酔外科学会 会員 公益社団法人奈良県獣医師会. 小動物部会長

ここがキケン室内トラブル①お風呂

(糖谷先生より) お風呂場はペットの取って格好の遊び場です。浴槽の蓋に登って遊ぶ場合もあります。 その時に浴槽にお湯や水が入った状態で、しっかりとふたが閉められていない、 または飛び乗ったときに蓋が外れてしまうこともあります。・・・・ その後をイメージするのもいやになってしまいます。 (設計士より) お風呂場の扉は閉めておくのがベスト。換気が必要な時はお湯または水を必ず抜いてくことですね。 最近の浴室換気扇は、浴室を乾燥させるタイプが多いですので、扉を閉めていても十分浴室内を乾燥させることができます。 脱衣所も換気させたいとのことであれば、しっかりと脱衣所につながる扉は閉めておくと良さそうですね。

ここがキケン室内トラブル②電気コード

(糖谷先生より) 電気コードのようなひも状のものはペットにとって楽しいおもちゃです。 もし、コンセントがささっている状態でかじったら、感電してしまいます。 また、不用意に床にコードが延びている場合、走ってきたペットが足や爪を引っ掛けてしまい転倒するなどの危険もあります。 (設計士より) 保護管を使うなどの対処方法もあるようですが、設計段階から配線計画をしっかり練って、延長コードやたこ足配線を防ぐような提案が必要ですね。 他にもコンセントの位置自体を通常より高くしたりするのも1つかもしれませんね。

ここがキケン室内トラブル③フローリング

(糖谷先生より) 新築時の輝きを維持するため一生懸命ワックスを塗られる方も多いと思います。 結果、フローリングがつるつる滑りやすく、ペットの足腰に負担がかかったり、走りまわって滑って転んでけがにつながるケースもありますね。 (設計士より) 最近はワックスフローのフローリングが増えている他に、ペット用のフローリングとしてグリップの聞いた滑りにくい商品もあります。 他には、ラグやマットを敷いてあげるのもひとつですね。滑りにくさ軽減のほか、マットであれば粗相などで汚れてしまってもさっと拭き上げることができたり汚れ防止にもなりますね。

ここがキケン室内トラブル④室内温度・お留守番対策

(糖谷先生より) お留守番をさせる時は、周囲の危険要因を取り除いてから外出してほしいと思います。 あとは水があるか、室温が大丈夫か。特に夏場は熱中症の危険があります。 特に犬は体温調整が苦手なので・・・ (設計士より) 常にペットにとっての快適な温熱環境を維持してあげることも、飼い主としての責任かもしれませんね。WHO(世界保健機構)が推奨する最低室温は18℃といわれています。私は設計士として、一定の温熱環境を維持するためには高気密高断熱住宅はもちろんですが、全館空調をご提案し採用していただくケースが増えてきています。 (糖谷先生より) ペットに優しければ、間違いなく人間にも優しい住宅になりますね。

次に動物生体のプロフェッショナルとして、「配慮してほしい家づくりの間取り設計について」取材をさせていただきました。

(糖谷先生より) 望ましいのはペットの専用スペースをつくってあげることです。 例えば、犬用のゲージ専用スペースや、雨の日でもくつろげる土間スペースや可能であればドックランスペースなど。 猫の場合は、キャットウォークやキャットタワー、外を眺められる猫カウンターなどがあればいいですね。 でも、やはり1番考えていただきたいのはいかに犬や猫が安心して暮らせるかということではないでしょうか。危険を排除する設計の工夫をしてほしいですね。 あと・・・新築してリビングにお花や植物を置かれるケースも多いと思いますが、ユリ科の植物は猫にとって大変危険なので置かないように注意してください。 (設計士より) 私たち人間とは視線が違うため、コンセントなどの電源が近くなるため注意が必要ですよね。 あらかじめテーブルやカウンターなど高い位置で使用することが決まっているコンセントなどは高めに設定しておくと安心ですね。 また階段下などの普段であればデッドスペースになるような箇所も、ゲージスペースとしても活用できますね。

最後にペットオーナーさんに向けて知っていただきたい留意点とお一言コメントをいただいております。

(糖谷先生より) 犬や猫は人間を癒す”道具”ではなく、心も感情も宿る”命”だという事を充分にご認識いただきたいと思います。 寿命も延び小型犬や猫は15年以上生きる事も珍しくありません。オーナーさんは長期間、世話をする時間と体力・経済力を維持する事は 大きな問題です。どんなにライフスタイルや生活環境が変化しても健康で安全に暮らせるように気を配り、生涯に責任を持つ心構えが整ってからこそ家族として迎えてあげてほしいです。 (設計士より) 設計士として、提案の幅と知識を深めペットに配慮した住宅をオーナー様と共につくりあげたいと思います。 私自身もペットオーナーの一人で長年ビーグル犬と共に生活しておりますが、生涯に責任を持つと同時に自分自身の健康にも気を付け 楽しいペットライフを続けていけるよう努めてまいります。

【まとめ】

 ・人間とは違う視点がある事を認識し、本当に安心できる環境(家庭環境・室温環境)であるかを確認する ・生涯暮らす責任と心構えが整ってから家族として迎え入れる。

桧家住宅
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