サウナ好きなら1度は行ってみたい場所があります。それが「フィンランド」です。
フィンランドはサウナの聖地と呼ばれています。
また、サウナ発祥の地とも言われ、多くのサウナ好きが足を運んでいます。
とは言っても、日本からフィンランドに行くには、直行便でも飛行機で約10時間以上かかります。
中々気軽に行ける距離ではありません。
だからこそ、いつかフィンランドに行った時に十分にサウナを満喫できるよう予習しておきましょう!
フィンランドのサウナとは
実は『Sauna』はフィンランド語なんです。
フィンランドでは各家庭に1つサウナがあると言われるほど、サウナ大国です。
日本では、家にサウナがある「ホームサウナ」はまだまだ一般的ではありませんが、サウナブームとともに注目度が上がっています。
家にサウナがあれば、お風呂に入ることと同じようにサウナを毎日気軽に楽しめます。
フィンランドの人々はそれが当たり前であり、日常なのです。
それほど、フィンランドの人々とサウナは切っても切り離せないものであると言えます。
フィンランド人にとってサウナとは
フィンランド人にとって、サウナは日々の生活の一部であり不可欠なものです。
さらに、サウナは人々のコミニュケーションの場であるという考え方を持っています。
そのため、サウナで会議を行ったり、サウナをおもてなしの場として活用したりしています。
親しい友人や家族をもてなすために自分の家のサウナに招待することは、フィンランド人にとっては最高のおもてなしだといえます。
来てくれた人に「ゆっくりくつろいでほしい」という気持ちが、サウナを利用してもらいたいというホスト側の歓迎の気持ちを表していると感じます。
日本人にとってのサウナと少し考え方は違いますが、とても素敵な文化であると思います。
総合オフィスビル・インノヴァ(Innova 1)の最上階にあるサウナ
また、フィンランドの会社には来客用のサウナが設置されていることも多いといいます。
サウナを交渉の場として活用することで、交渉を有利に進める効果があるからです。
普通に商談をするよりも、サウナに共に入って裸同士でコミュニケーションをすることでリラックスしてもらい、お互いに本音で語り合えるというメリットがあります。
これは、サウナをコミュニケーションの場として捉えている、フィンランド人ならではの交渉術だといえます。
このように、フィンランド人にとってサウナは、日々の癒しだけでなく、コミュニケーションの場であることが理解してもらえたと思います。
フィンランドのサウナの特徴
フィンランドのサウナと聞いて一番に思い浮かべるのは、ロウリュができるサウナでは無いでしょうか。
日本でフィンランド式サウナと言われるサウナは、サウナストーブの上にサウナストーンが乗っていているものを指すことが多いです。
しかし、フィンランドのサウナはそれだけではありません。
大きく分けると3種類のサウナに分類されています。
まず1つ目が先ほど説明した、ロウリュができるサウナです。
ロウリュとは?
では、まずこの「ロウリュ」とは、一体なんなのでしょうか。
サウナ好きの人ならもちろんご存じだと思いますが、「ロウリュ」とは、サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させることを意味します。
蒸気を発生させることで湿度が一気に上昇し、体感温度も上昇するため発汗を促してくれます。
施設によっては、水ではなくアロマ水を使用してロウリュを行うところもあり、アロマの良い香りの中でサウナを楽しむことができます。
日本では、オートロウリュを行っている施設も多いです。時間になったら機械から水が落ちてきて、蒸気が発生するというものです。
しかし、フィンランドでは基本的に入浴者自身が自分でロウリュする、セリフロウリュが一般的です。
日本でもセルフロウリュができる施設はありますが、まだまだ一般的ではありません。
そのため、セルフロウリュをしたい時は、テントサウナなどのプライベートサウナを利用することが多いです。
2つ目が、スモークサウナです。
スモークサウナは、日本には数件しか存在しないサウナです。
フィンランドの伝統的なサウナで、2000年以上前から存在するといわれています。
スモークサウナは、煙突のないサウナ小屋の中で、薪ストーブ釜を使って煙でサウナ室内を温めます。何時間も薪を薪ストーブに絶えず追加して、十分にサウナ室内が煙で充満したら、小窓から煙を逃がします。そして、煙を出し切ったらやっとサウナに人が入ることができます。
なんと、このスモークサウナが完成するまでには約7時間もの時間がかかるといいます。
こんなにも手間がかかるサウナであるため、本場フィンランドでもスモークサウナの数は年々減少傾向にあります。
しかし、中々日本ではお目にかかれないサウナであるため、フィンランドに行ったら1度は入ってみたいサウナですよね。
3つ目が、アイスサウナです。
こちらは、冬季限定のサウナです。
氷を積み重ねていき、かまくらのような形をつくります。そして、その中でサウナを楽しみます。
熱さと寒さの両方をかけ合わせた、なんとも面白いサウナです。
サウナ室内の温度は比較的低いので、入りやすいサウナだといえます。
この他にも、電気サウナなどもフィンランドでも使用されています。
それぞれに魅力があるため、是非フィンランドに行った際は全部体験してみたいですね!
フィンランドのサウナでの必須アイテム
フィンランドでサウナを十分に満喫するために、必須のアイテムを紹介します!
- シャンプーセット
- タオル
- サウナ室でお尻の下に敷くタオル
- 飲み物
- サウナハット or 頭に巻くタオル
- 水着(着用必須の場合)
- 着替え
最低でも上記のアイテムは持って行きましょう。
フィンランドのサウナは、日本とは違い、シャワーとサウナのみのシンプルな施設が多いです。
そのため、化粧水などのアメニティは基本的にはないと思った方が良いです。
タオルに関しては、大きめのバスタオルを持参するのがおすすめです。
外気浴の際に、体を隠せる程度の大きさのバスタオルなら、人目も気になりません。
そして、サウナ室内でお尻の下にひくタオルは必ず持っていきましょう。
日本のサウナの多くは、サウナマットが事前に敷いてあるところも多いですが、フィンランドではとても珍しいです。
サウナベンチは木製ですが、サウナ室内が熱くなると、もちろんサウナベンチも熱くなります。
そのため、そのまま座るのは難しいと思うので、専用のタオルを持っていきましょう。
サウナマットでも良いと思います。
衛生面からしても、タオルなどを敷くことで汗がサウナベンチに染み込むのを抑えられるため、その後に使う人にとってもメリットになります。
そして、サウナハットは必須です。
フィンランドのサウナは100℃近くの温度のものもあります。そのため、頭を守るため・髪の毛を守るためにもサウナハットを是非被ってサウナを楽しみましょう。
最後に必要なのが水着です。
本来、フィンランドのサウナは裸で入るのが一般的です。しかし、施設によっては水着の着用が必要なところもあります。
そのため、水着の着用の有無に関しては、行く前にHPなどでしっかり確認をしておきましょう。
フィンランド式サウナの入り方
サウナの入り方は、基本的には日本と同じです。シャワーで体を清めてから、サウナを利用します。
流れとしては、以下のようになります。
- シャワーを浴びる
- 裸か水着でサウナ室に入る
- サウナ室でロウリュをしてしっかり汗をかく+ヴィヒタを使って体をたたく
- 体が十分に温まったら外気浴で休憩する+水分補給
- サウナ室へ戻る
- シャワーで汗を流す
- 3~5 を何度か繰り返し、サウナを楽しみましょう
日本と少し違うところは、「ととのい」をあまり気にしないというところです。
どちらかというと、お風呂のような感覚でサウナを利用しています。そのため、本来はサウナではダメといわれるお酒を飲んで、サウナを利用する人もいるそうです。
これも文化の違い、考え方の違いです。どちらが正しいということはなく、どちらも正しいのです。
なので、フィンランドに行った際は、フィンランドのサウナの楽しみ方を実践してみるのも違った発見があって楽しいのではないでしょうか。
ヴィヒタとは?
上記のサウナの入り方で、サウナ室で「ヴィヒタを使って体をたたく」と紹介しました。
では、ヴィヒタとは一体なんのことなのでしょうか。
ヴィヒタとは、白樺の葉が付いている枝を束ねたもののことを指します。
これを使用する前に水に浸しておきます。そうすることで、葉が柔らかくなり、体をたたいた時に葉で体が傷つくことを防ぐことができます。
このヴィヒタをロウリュで温まった体に打ち付けます。この時、不快感を感じない程度に強めにたたくのがポイントです。そうすると、さらに発汗が促されて、サウナをより楽しむことができます。
日本では、まだまだ馴染みのないアイテムですが、フィンランドでは昔から使われています。
ヴィヒタには、リラックス効果や疲労回復効果があるといわれています。
もし、行った施設にヴィヒタがあれば、是非チャレンジしてみてください!
フィンランド式サウナの注意点
フィンランドのサウナは基本的には自由なことが多いです。
日本のようにルールがしっかり決められていない部分もあるため、各々がサウナを自由に楽しめます。
しかし、一番大切にしなくていけないのは、フィンランドの人々にとってサウナは神聖な場所だということです。
そのため、自分勝手な行動はNGです。
セルフロウリュをする時も、他の人に一言声をかけるなど、基本的なルールは守りましょう。
また、フィンランドの人々はサウナ室内でおしゃべりを楽しむこともあります。
日本のサウナのように、しゃべることを禁止されているわけではありません。
日本のサウナに慣れていると、そのような光景に驚くかもしれませんが、それがフィンランドのサウナの文化なのです。
「郷に入っては郷に従え」です。
知らない人に話しかけられることもあるかもしれません。
それすらも、最高の本場サウナの経験・体験になると思います。
フィンランドに行ったら入りたい最高のサウナ
フィンランドに行ったなら絶対に行ってほしいサウナがあります。
それが、Loÿly(ロウリュ)です。
ヘルシンキにある大人気のサウナ施設です。こちらは予約必須です。
こちらの施設では、薪サウナとスモークサウナを楽しむことができます。
また、大注目なのが目の前にあるバルト海に入ることができるということです。
サウナの後に、冷たい海で体を一気に冷やすことができる、天然の水風呂です。
レストランも併設されているので、食事も楽しむことができます。
こちらの施設は水着の着用は必須となっています。また、男女一緒にサウナを楽しむことができるのも嬉しいポイントです。
フィンランドに行った際は、是非予約してサウナを体験してみてください。
また、フィンランドにはもっと沢山のサウナがあり、もっとディープな場所もあります。
興味がある方は是非チャレンジしてみてくださいね!
まとめ
いかがでしょうか。
フィンランドのサウナについて、沢山紹介してきました。
サウナ好きなら一度は訪れてみたい、サウナの本場フィンランド。
行く機会があれば、是非今回の情報を活用して、全力でフィンランドのサウナを満喫してきてほしいなと思います。
みなさんのサウナ人生が少しでも「しあわせ」になりますように!