初めての不動産購入は分からないことがたくさんで不安も多いもの。そんな時に大切なのが、信頼できる不動産会社を見つけることです。
とはいえ、数ある不動産会社の中から本当に信頼して任せられる会社を見つけるのは簡単なことではありません。
そこで今回は、信頼できる不動産会社を見つける方法を詳しく解説します。これから不動産購入をしようと考えているという方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
不動産会社は4種類
不動産会社には大きく分けて以下の4種類があります。
・仲介会社
・物件の所有会社
・ポータルサイト運営会社
・管理会社
不動産購入で利用するのは主に仲介会社と物件の所有会社です。
それぞれについて詳しく解説します。
仲介会社
仲介会社は物件の売買や賃貸において、売主と買主または、貸主と借主の間を取り持つ役割を果たします。
仲介会社は、物件の紹介から契約の締結、契約後のアフターフォローまで、取引全体を総合的にサポートしてくれます。
仲介会社を選ぶ場合、その会社が持っている物件の量や質、担当者の専門知識や経験を確認することが大切です。
また、地域に密着した小規模な仲介会社であれば、地元の情報に精通していることが多いのも特徴です。
物件の所有会社
物件の所有会社は、自社で所有している物件を直接売買する会社のことです。
このタイプの会社を利用する最大のメリットは、中間マージンが発生しないこと。仲介会社を利用する場合と比べると、リーズナブルな価格で物件を購入できる可能性があります。
ただし、物件の選択肢がその会社が所有しているものに限られてしまうので、より多くの物件を見て比較検討したいという方にとっては大きなデメリットとなってしまいます。
ポータルサイト運営会社
ポータルサイト運営会社とは、インターネット上で不動産情報を集約し、提供する会社のことです。
ポータルサイトを利用することで、自宅にいながら手軽に全国のさまざまな物件情報を比較検討することができます。
ただし実際の不動産取引は、仲介会社や物件の所有会社を通じて行う必要があるので、ポータルサイトはあくまで情報収集のひとつの手段として考えましょう。
管理会社
管理会社は主に賃貸物件の管理を行っていますがその業務はさまざま。物件の日常的なメンテナンスや修理入居者からの問い合わせ対応、賃料の回収など、賃貸物件を所有するオーナーに代わって物件の価値を維持向上させるための業務をおこなっています。
不動産会社選びで見るべきポイント
信頼できる不動産会社を選ぶためには、以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。
・これまでの実績
・会社規模や創業年数
・実際に利用した人の口コミ
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
これまでの実績
不動産会社を選ぶ際に大切なのが、その会社のこれまでの実績です。
特に、自分が購入を検討しているタイプの物件に関する取引実績が豊富な会社を選ぶと良いでしょう。
実績が豊富な会社であれば、それだけ多くの経験を持っているので、さまざまなトラブルに対処してもらえる可能性が高くなります。
また、地域に密着した会社であればその地域の市場情報に詳しく、適切なアドバイスを受けることができるでしょう。
会社規模や創業年数
会社の規模や創業年数も選択の際の重要なポイントです。
長年にわたって事業を続けているということは、その不動産会社が安定した経営基盤を持っており、多くの顧客から信頼されている証拠であるといえます。
また、規模の大きな不動産会社であれば、それだけ多くの物件情報を持っている可能性が高いため、希望に合った物件を見つけやすくなります。
会社規模や創業年数を、不動産会社を選ぶ際のひとつの基準にして見ても良いでしょう。
実際に利用した人の口コミ
実際にその不動産会社を利用した人の口コミや評判を調べることも大切です。
インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、実際に利用した人の声を集めることができます。インターネット上の口コミだけでなく、実際に利用した知人や友人がいる場合、その人から直接話しを聞いてみても良いでしょう。
ただし、口コミ情報はあくまで参考のひとつとして、実際に自分で会社に足を運んで見ることが大切です。
不動産会社選びの注意点
信頼できる不動産会社を選ぶ際には、以下のようにいくつか注意すべき点があります。
・おとり物件がないか
・仲介手数料は適切か
・担当者とのコミュニケーションが取りやすいか
・担当者がきちんとした知識を持っているか
・複数の不動産会社に足を運んでみる
このようなポイントに注意することで、不快な経験やトラブルを避け、スムーズな不動産取引をおこなうことができます。
不動産会社選びの注意点をひとつずつ詳しく見ていきましょう。
おとり物件がないか
不動産会社の中には、「おとり物件」を広告に出している業者が存在します。
おとり物件とは、「実際には売買の意図がないにもかかわらず、顧客を惹きつけるために広告されている物件」のこと。
魅力を感じ、問い合わせた物件がおとり物件だった場合、既に売却されていると言われ、別の物件を紹介される可能性が高いです。
おとり物件を広告に掲載する事は、宅建業法32条に違反する行為のため、おとり物件を掲載しているような業者は信頼できるとは言えないでしょう。
同じ地域の同じような条件の物件とあまりにも価格が異なる場合や、数多くの「実際には購入できない物件」が広告等に掲載されている場合は、おとり物件を扱う業者である可能性が高いです。
ただし、売却済みの物件を掲載している不動産会社がどれも悪意があるとは言い切れません。契約済みの物件が広告に掲載されていても、不動産会社側の修正や変更が間に合わなかった可能性もあります。
仲介手数料は適切か
不動産取引における仲介手数料は、宅建業法第46条によって定められており、国土交通大臣の定める額を超える報酬を受けてはならないとされています。
ただし、仲介手数料については、法律によって上限は定められているものの、下限が定められているわけではありません。
そのため、業者によって仲介手数料の扱いが異なっています。
必ずしも法律で定められている上限金額を徴収しなければならないわけではないため、もともと上限よりも低い金額で設定されている場合や、交渉によって割引に応じてもらえる可能性もあります。
法律で定められている上限を超える仲介手数料を請求してくるような業者は言うまでもありませんが、業者によって仲介手数料の扱いが異なるので、契約をする前に確認しておくと良いでしょう。
担当者とのコミュニケーションが取りやすいか
不動産取引は一生に一度の大きな買い物であるだけでなく、手続きが複雑で、契約にも長い時間がかかります。そのため、担当者とのコミュニケーションが取りやすいかどうかは、とても重要なポイントです。
親切で、質問や相談に対して迅速かつ丁寧に対応してくれるかどうかをしっかりと見極めましょう。
こちらの話しを聞いてくれなかったり、伝えたいことがうまく伝わらなかったりすると、大きなストレスの原因になってしまいます。
初回の問い合わせ時の対応や、面談時の印象から、担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさを確認しておきましょう。
担当者がきちんとした知識を持っているか
宅地建物取引士とは、不動産取引に関する専門的な知識と技能を有することを証明する国家資格のことです。
営業担当者は、必ずしも宅地建物取引士の資格を持っていなければならないというわけではありません。
とはいえ、不動産取引では、宅建業法の知識を知識を持っていないとご提案できない事も
担当者が宅地建物取引士の資格者であれば、法律に基づいた適切なアドバイスやサポートを受けることができ、安心して取引を進めることができるでしょう。
複数の不動産会社に足を運んでみる
不動産購入の際には、ひとつの不動産会社だけでなく複数の会社に足を運び、それぞれの会社の対応や提供するサービスを比較することが重要です。
複数の会社を訪問することで、それぞれの会社の特徴や強みを理解することができるため、自分にとって最適な不動産会社を見つけることができます。
また、物件に関する情報をより多く集めることができ、選択肢を広げることが可能になります。
良い不動産会社の特徴
不動産を購入する際には、「良い不動産会社」を見つけることが何よりも大切です。
良い不動産会社には以下のような特徴があります。
・メリットだけでなくデメリットも伝えてくれる
・メールや電話のレスポンスが速くフットワークが軽い
・こちらの希望を汲み取って提案してくれる
以上のようなポイントを押さえて不動産会社を選ぶことで、より良い不動産取引を実現することができるでしょう。
項目ごとに詳しく解説していきます。
メリットだけでなくデメリットも伝えてくれる
良い不動産会社は、紹介する物件の魅力的な面だけでなく、物件の問題やデメリットについても正直に伝えてくれます。
写真で見ると魅力的に見える物件でも、実際に物件を見に行くことで思っていたのと違ったと言うケースはよくあること。物件の良い面しか伝えてくれない業者は、信頼できる業者とは言いがたいですよね。
人生に1度の大きな買い物をする立場としては、メリットだけでなくデメリットもきちんと把握したうえで購入を検討したいものです。
物件の良い面だけでなく悪い面についても伝えてくれる業者は、お客様に寄り添った誠実で信頼できる不動産会社と言えるでしょう。
メールや電話のレスポンスが早くフットワークが軽い
信頼できる不動産会社か見極めるために、こちらの要望や質問に対する返答が早いかどうかを確認しておきましょう。
メールや電話でのレスポンスが遅い場合、物件の下見の日程調整が取りずらかったり、希望していた物件がいつの間にか契約済みになっていたりといったトラブルにつながる可能性があります。不動産会社が取り扱う物件はどれも1点ものであるため、レスポンスの早さやフットワークの軽さがとても重要です。
こちらの希望を汲み取って提案してくれる
こちらが希望していないのに、新築戸建やリフォーム済みの物件ばかりを勧めてくる担当者には注意が必要です。
新築戸建てやリフォーム済みの物件は、不動産会社にとって利益が大きいもの。このような物件ばかりを勧めてくる担当者は、お客様の利益より自分や会社の利益の方を考えている可能性が高いです。
こちらの希望をきちんと聞き、それに沿った物件やより近い条件の物件を紹介してくれる業者は、信頼できる良い不動産会社と言えるでしょう。
まとめ
信頼できる不動産会社を見つける事は、理想の住まいを手に入れるための重要なステップです。
不動産会社の種類を理解し、選び方のポイントや注意点を抑えることで、自分にとって最適な会社を見つけることができます。
良い不動産会社は、物件のメリットとデメリットを正直に伝え、迅速な対応と顧客のニーズに合った提案をしてくれます。
今回紹介したポイントを参考に、信頼できる不動産会社を選んでみてください。
理想の住まい探しが、よりスムーズで充実したものになりますように。