家の外観の印象を左右するエクステリア照明は、ただ明るくするだけではなく、防犯や安全対策、さらにはおしゃれな外観演出にも欠かせません。
では、庭や家の魅力を引き出す照明の配置と種類選びには、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか。
今回の記事では、エクステリア照明を選ぶ際の役立つコツとポイントを解説しています。
照明一つで変わる家の表情を、あなたも実感してみませんか?
エクステリア照明の3つの役割
エクステリア照明は、屋外のさまざまな目的を果たすために設置されます。
エクステリア照明の3つの役割
- 防犯対策
- 安全対策
- 外観の演出効果
以下で詳しく解説していきます。
防犯対策
まず、最も大きなエクステリア照明の役割は防犯対策です。
夜間に照明で庭や家の周囲を照らすことで、不審者の行動を抑制し侵入者を未然に防ぎます。
人感センサーライトなどの自動点灯式の照明は、動きを検知すると点灯するため、近づく人物に対して即座に光で警告を発するので特に有効です。
これにより、住居周辺のセキュリティを高め、安心して暮らせる環境を整えられます。
安全対策
エクステリア照明は、安全対策の面でも重要な役割を果たします。
夜間に庭や通路、玄関、階段などを照らすことで、段差のある場所でのつまずきや転倒などの事故を防ぎます。
また、駐車場やアプローチでは人の誘導にも役立ち、初めて訪問してくる人でも安心です。
適切に配置された照明によって明るく照らされるため、夜間でも安心して歩ける環境を作り出せます。
外観の演出効果
エクステリア照明は、夜の家の外観に特別な演出効果をもたらすのが魅力です。
庭の植栽や建物の外壁をライトアップすることで、昼間には見られない陰影や立体感が生まれ、昼間とは違った魅力を引き出します。
また、照明の当て方や設置場所を工夫すれば、暖かく落ち着いた雰囲気やスタイリッシュでモダンな印象など多彩なイメージを演出できます。
エクステリアは、照明の使い方次第で昼間のイメージとは全く異なる印象を持たせ、美しい外観づくりのために大切な要素です。
【家の外観をおしゃれに!】ライティング演出のコツ3つ
エクステリア照明で家の外観をおしゃれに演出するには、ちょっとしたコツがあります。
家の外観をおしゃれにするライティング演出のコツ
- 植物や構造物を利用して立体的に
- 間接照明を利用する
- 照明の数はほどほどに
これらのコツを活用して、夜の外観を魅力的に演出しましょう。
植物や構造物を利用して立体的に
エクステリア照明で家の外観をおしゃれに演出するためには、植物や構造物を利用して立体感を作り出しましょう。
木々や花壇などを照らすことで自然の陰影を活かし、昼間とは異なる美しさを引き出します。
また、外壁や門塀などの構造物に照明を当てると立体的な陰影やラインが浮かび上がり、空間全体に深みが増します。
植物や構造物を上手に使うことで、庭全体が立体的に映え、夜の景観に豊かな表情を与えられるでしょう。
間接照明を利用する
エクステリア照明で外観を魅力的にしたい場合、間接照明の利用も効果的です。
間接照明は、対象物に光を直接当てずに反射させたり、カバーで柔らかくしたりするため、優しい光が空間に広がりリラックスした雰囲気を作り出せます。
これにより、過度なまぶしさを抑えつつ優しい明るさで包まれ、陰影のバランスを整えます。
間接照明の独特な光の広がり方を活かして、温かみと洗練さを兼ね備えた外観を演出しましょう。
照明の数はほどほどに
照明を効果的に使って家の外観を演出する際には、数が多くなり過ぎない様に気をつけましょう。
過剰な照明は家の周囲までまぶしくなり、近所迷惑になる場合もあるので注意が必要です。
また、照明の設置・工事費用も高くなり、電気代によるランニングコストもかかります。
設置するポイントを押さえ、必要最小限の照明で庭や建物の美しさを引き出しながら、効率よく照らしましょう。
最適なバランスを見極め、シンプルかつ効果的なライティングが大切です。
エクステリア照明の選び方のポイント3つ
エクステリア照明を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえると効果的です。
エクステリア照明の選び方のポイント3つ
- 機能で選ぶ
- 見せ方で選ぶ
- 設置場所で選ぶ
以下で詳しく解説します。
機能で選ぶ
エクステリア照明を選ぶ際には、まず機能に注目しましょう。
機能性を重視して選ぶことで、防犯や安全対策を強化しつつ、家の外観をおしゃれに演出できます。
- 人感センサー:人の動きを感知し、自動で点灯・消灯する機能。
- タイマー設定:あらかじめ設定した時間に自動で点灯・消灯できる機能。
- 防水・耐久性:雨や雪に耐えられる防水仕様や、屋外での長期使用に対応する耐久性。
- 調光機能:照度を調節できる機能で、明るさをシーンに合わせて変更可能。
- ソーラー充電:太陽光でバッテリーを充電し、夜間に電源不要で点灯する。
- LEDライト:配線がいらず手軽に設置できる。
見せ方で選ぶ
エクステリア照明を選ぶ際には、見せ方の工夫が重要です。
設置場所、光の色や角度、光の広がり方などを考慮して照明を配置することで、庭や外構全体をスタイリッシュに見せられます。
- 光の色:暖色系の照明で温かみを、白色系でスタイリッシュな雰囲気を演出。
- 照射角度:上から下、下から上、斜めなど、光の当て方で立体感や陰影を変える。
- 光の広がり方:スポットライトで特定のポイントを強調、または拡散ライトで全体を均一に照らす。
- シルエット効果:植物や構造物の影を外壁に浮かび上がらせ、幻想的な雰囲気を演出。
- 間接照明:柔らかい光で包み込み、暖かみのある空間を作る。
これらの見せ方を組み合わせて活用することで、夜の外観が一層魅力的になり、防犯とデザインの両方を実現できる照明が完成します。
設置場所で選ぶ
エクステリア照明を選ぶ際には、設置場所に合わせた照明を選びましょう。
場所に応じた照明を選ぶことで、防犯や安全対策、見た目の演出が効果的にできます。
適切なライトの設置場所の例
設置場所 | 目的 | おすすめの照明 |
玄関周り | 明るく照らすことで防犯や足元の安全を確保 | ポールライト・ウォールライト |
アプローチ・通路 | 歩きやすくて人を誘導する | ポールライト・グランドライト |
花壇 | 植物や構造物を照らして陰影をつける | アップライト・スポットライト |
駐車場 | 車の誘導や見やすさのために広範囲を照らす | スポットライト・ウォールライト |
壁面 | シルエット効果で陰影を強調するため | ウォールライト・スポットライト |
設置場所に応じて最適な照明器具を選ぶことで、夜間の庭やエクステリア全体を安全で魅力的にできます。
エクステリア照明の種類の特徴とおしゃれな使い方
エクステリア照明には、目的や設置場所に応じてさまざまな種類があります。
エクステリア照明の種類
- アップライト
- スポットライト
- グランドライト
- ポールライト
- ウォールライト
用途に合った種類を選ぶことで、夜の庭や建物全体を美しく安全に照らせます。
アップライト
アップライトは、特定の構造物やエリアを部分的に強調して照らすために使われます。
庭や外構の美しさを夜間に最大限引き出すために欠かせない存在です。
特徴
- 高照度:強い光で対象物をしっかりと照らし出すことが可能
- 角度調整:照射角度を自由に変えられるため、幅広い演出が可能
- 上向き照射:光を下から上に向けて照らし、植物や構造物に陰影や立体感を与える
- 設置の自由度:低い場所に直接設置するので、植物などで隠せて目立たない
おすすめの設置場所・使い方
- シンボルツリー: 庭の象徴的な木を強調し、影を作り出すことで存在感を際立たせる
- 建物の壁面:壁の陰影を強調し、建築デザインのディテールを浮かび上がらせる
- 花壇や植栽:花や低木を照らすことで、庭全体に立体感と華やかさを演出
これらの特徴や設置場所を参考に、アップライトを効果的に使うことで、夜の庭全体を魅力的に演出できます。
目立たせたいエリアにアップライトを適切に配置し、庭の奥深さや美しさを際立たせましょう。
スポットライト
スポットライトは、庭全体を広く照らすためのエクステリア照明で、建物や庭の魅力を引き立たせます。
特徴
- 広範囲を照らす:強い光を特定の範囲に当てることで、広いエリアを効果的に照らします。
- 高い位置に設置:建物の壁面やポールの上部に取り付けることで、光を広く届けることが可能。
- 照射角度調整:照射する角度を変えることで、特定の対象を効果的に照らせる
- 光のコントラスト:光と影のコントラストがはっきりし、立体感のある陰影が生まれる
おすすめの設置場所・使い方
- アプローチや通路:歩行者の誘導に使うと、道を明るく照らす
- 建物の外壁:外壁を照らして建築の立体感を引き出し、魅力的に魅せる
- 表札やインターホン:表札やインターホン周りに設置することで、夜間の見やすさと使いやすさを向上させる
- 駐車場:車を駐車する際の安全性を高める
- 花壇全体:花壇や植栽エリアを照らすことで、美しさを際立たせる
スポットライトは光を広範囲に届けるため、夜間のアプローチや建物の外観を強調するのに効果的です。
高い位置に設置し、照らす角度を工夫することで、庭や建物の美しさを最大限引き出すことができます。
グランドライト
グランドライトは、地面に埋め込んで使うタイプのエクステリア照明です。
明るさは強くありませんがライトが地面に埋め込まれるので、光源が目立たず控えめで、洗練された演出ができます。
特徴
- 地面に埋め込む:地面に埋め込んで設置するため、照明が邪魔にならない
- 低位置での誘導:足元や低い位置から照らすことで、通路やアプローチの安全性を確保
おすすめの設置場所・使い方
- アプローチや通路:足元を照らして歩行者を誘導し、安全性を高める
- 駐車場:照明器具が邪魔にならず、狭いスペースにも設置でき安全に駐車できる
グランドライトは、床面から柔らかな光を放ち、控えめながらおしゃれなエクステリアには欠かせない存在です。
ポールライト
ポールライトは、柱状のデザインで通路や玄関周りを照らす、最もポピュラーなエクステリア照明です。
庭やアプローチに高さと光を与えることで、夜の安全性やデザイン性を高めます。
特徴
- 柱状デザイン:柱型の構造で、通路などに配置しやすく、高さによって広い範囲を照らす
- 足元を照らす:光が低めの位置から広がり、夜間の足元の安全性を確保
- 設置の自由度:アプローチ、庭、駐車場など幅広い場所に設置しやすい
- デザイン性が高い:様々なデザインで庭の雰囲気をおしゃれに引き立てる
おすすめの設置場所・使い方
- 玄関アプローチ:玄関までの道を照らし、歩行者を誘導するとともに、建物全体の雰囲気をおしゃれに演出
- 花壇:庭の中で特に強調したい植栽や花壇周りに設置し、植物全体を引き立たせる
ポールライトは、柱状のデザインによる高さと光の広がりで、庭や通路全体の安全性と美しさを両立させます。
アプローチや通路、植栽周りに設置して、夜の庭や建物全体を一層華やかに演出しましょう。
ウォールライト
ウォールライトは、壁面に取り付けて周囲を照らすエクステリア照明です。
建物の壁に直接取り付けられるため、周辺の安全性やデザイン性を高めることができます。
特徴
- 壁に設置: 建物の壁や塀に直接取り付け、周囲をしっかりと照らします。
- デザイン性が高い: 壁面にアクセントを加え、建物全体の印象を洗練させます。
おすすめの設置場所・使い方
- 玄関周り:玄関まわりの低い位置に取り付けて足元を明るくし、安全性を確保
- ガレージ:車の出入りをスムーズにし、安全性を確保
- 花壇の塀や壁:花壇の塀や壁を照らし、陰影を強調して庭全体を幻想的に演出
ウォールライトは、壁に取り付けて直接周囲を照らすため、特定のエリアを効果的に明るくできます
玄関の安全性を高めたり、庭や建物全体をおしゃれに見せたりするために、設置場所や使い方を工夫して最大限活用しましょう。
まとめ
今回の記事では、エクステリア照明の種類とその役割、またライティング演出のコツについて説明しました。
家の外観をおしゃれにするライティング演出のコツ
- 植物や構造物を利用して立体的に
- 間接照明を利用する
- 照明の数はほどほどに
エクステリア照明には、防犯や安全対策だけでなく、外観のデザインを引き立てる役割もあります。
さまざまな照明を使い分け、設置場所に合った照明や見せ方を工夫することで、夜のエクステリアや建物全体を安全かつ魅力的に演出できます。
これらの照明を効果的に取り入れ、夜の外観を素敵に照らし出し、暮らしに豊かさと安心を加えましょう。