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猫のトイレの置き場所はどこが最適?快適な環境を整えて失敗を減らそう

猫と一緒に暮らす上で、トイレの置き場所は重要なポイントです。愛猫にとって快適な場所を見つけることはもちろん、飼い主さんにとってもお世話しやすい環境を整える必要があります。この記事では、猫の排泄習慣に基づいて、最適なトイレの置き場所について解説します。愛猫の粗相にお悩みの方や引越しを検討中の方にも役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までお読みください。

猫が排泄を知らせる行動とトイレトレーニングのタイミング

トイレトレーニング中の子猫

猫はトイレに行きたくなると、次のような行動をとります。

・床の匂いをクンクン嗅ぐ

・お尻をムズムズさせる


・同じ場所をウロウロする

これらは排泄を催した合図でもあり、成猫であれば自らトイレに向かいます。しかし、生後1か月程度までは自力で排泄できないので、飼い主さんの補助が必要です。トイレトレーニングは、自力で排泄できるようになってからはじめましょう。

猫は砂の上で排泄するという習性があるため、犬と比べてトイレのしつけは比較的簡単です。猫用トイレの砂(猫砂)があればトイレの場所を覚えやすく、早い猫では1~2日、遅くても1~2週間でトイレトレーニングは完了します。

猫のトイレが快適になる置き場所のヒント

トイレの前に座る猫

猫のトイレトレーニングは簡単なものの、トイレの置き場所は非常に重要です。猫は決まった場所での排泄を好むため、頻繁に位置を変えるとストレスを感じます。そのため、愛猫にとっても飼い主さんにとっても快適な場所を選ぶ必要があります。具体的には、以下のような場所を検討しましょう。

人の出入りが少ない場所

猫は周囲を警戒する習性があるため、人の出入りが多い場所では落ち着いて排泄できません。人の気配や視線を感じさせないよう、家族や来客が通らない静かな場所にトイレを設置するのがおすすめです。たとえば、玄関のように不特定多数の人が出入りする場所や、お子さんが頻繁に動き回るキッズスペースは避けましょう。ただし、あまりにも人が通らない場所に置くと、排泄に気づきにくくなるので注意が必要です。

静かな場所

猫は聴力が非常に優れており、人間よりもはるかに広い音域を聞き取れます。そのため、音に対して敏感で、排泄中に物音がすると驚いてしまいます。できるだけ静かな場所にトイレを置いてあげましょう。換気を考えて洗面所に置くご家庭もありますが、洗濯機の動作音がストレスになる場合もあります。生活動線やライフスタイルを考慮して、騒音の心配がない場所を選ぶのが大切です。

風通しの良い場所

猫の排泄物は強い臭いを放つため、置く場所によっては家中に悪臭が広がってしまうというのが課題です。風通しが良く、換気が可能な場所だと臭いがこもりません。ただし、風向きによっては、リビングやキッチンに臭いが届いてしまうので要注意です。臭いは湿度の高い場所でも強く感じやすいため、お風呂場やランドリールームの近くは控えましょう。

食事スペースや寝室から離れた場所

猫は自分の臭いを消して外敵から身を守ってきた習性から、きれい好きな一面があります。

1日に何度も毛づくろいをするほどなので、身の回りの環境にも清潔感を求めます。そのため、トイレの近くで食事をしたり、眠ったりすることはストレスの原因です。できるだけ、食事の場所やベッドから離れた場所に置いてあげましょう。

間取りの関係でトイレを離れた場所に置けない場合は、排泄物を自動で片づけてくれる全自動トイレをおすすめします。

排泄の様子を観察しやすい場所

猫のトイレの置き場所は、飼い主さんがお世話しやすいというのも重要なポイントです。排泄は健康管理にも役立つので、愛猫の様子を観察しやすい場所に置きましょう。たとえば、リビングのように家族が集う部屋であれば、自然と排泄の様子が視界に入ります。トイレに行ったこともわかりやすいので、排泄物の後片付けもスムーズです。猫は人間のように言葉で体調を伝えられないため、飼い主さんが気にかけてあげる必要があります。

トイレは「猫の数+1つ」以上を用意

猫のトイレは置く場所だけでなく、「猫の数+1つ」以上設置するのが理想的です。お住まいの住宅が一戸建てで階が分かれていたり、部屋数が多かったりする場合はさらに多めに用意します。猫は汚れたトイレでは排泄しないため、きれいなトイレがない状況は粗相の原因です。また、最悪の場合は猫が排泄を我慢して泌尿器系のトラブルを抱える可能性もあるので、十分注意しましょう。

猫のトイレの置き場所を見直したほうがいいサイン

トイレを荒す猫

猫はトイレ環境に対するこだわりが強く、気に入らいない部分が少しでもあると嫌悪感を示します。ストレスを感じているときに見せる行動の主な例を紹介しますので、飼い主さんは愛猫からのサインを見逃さないように注意しましょう。

トイレの縁に足をかけて排泄する

愛猫がトイレの縁に足をかけて排泄している場合、環境が快適ではない可能性があります。理由はさまざまですが、「トイレが汚れていて足を入れたくない」「猫砂の感触が好みではない」というのが一般的です。飼い主さんは、思い当たる原因の1つ1つを改善していく必要があります。

砂をかけずにトイレから出てくる

猫には排泄後に砂をかけて排泄物を隠す習性があり、砂をかけずに出てくるのは、トイレに長居したくないという意思表示です。一刻も早くその場を去りたいと感じる不快感として、大きな音や人の気配によって集中できないという原因が考えられます。周りの環境を見直し、猫が落ち着けるように整えましょう。

空中を引っ掻くような仕草をする

猫砂やトイレの容器が気に入らない場合、空中で手足を動かす仕草を見せることがあります。猫砂の好みは猫によって異なり、排泄後に多く砂かきをしているようなら気に入っているサインです。砂かきの回数が少ない場合は、猫砂の種類を変えてみます。また、トイレの大きさや深さ、出入りのしやすさが愛猫に合っているかも大切なポイントです。

壁やトイレの縁を引っ掻く

猫が壁やトイレの縁を引っ掻く仕草を見せているときは、「猫砂をかきたいのにかけない」というストレスを訴えている可能性があります。猫砂の量が減っていないか、砂の感触に問題がないかを確認しましょう。猫は気まぐれな性格なので、今までと同じ猫砂でも飽きてしまう場合もあります。原因がわからない場合は、猫砂を変えてみるのも1つの方法です。

猫がトイレを失敗する原因と対処方法

大きな口を空ける猫

猫が快適に排泄できるように置き場所を決めたものの、粗相が続いてしまうケースもあります。以前は上手にできていたのに失敗が増えた場合、何かしらの原因があるかもしれません。猫がトイレを失敗する主な原因と解決方法について解説します。

病気

膀胱炎のような泌尿器系の病気にかかると、排泄をコントロールできなくなる場合があります。健康な成猫は、おしっこが1日2〜4回、うんちが1日1〜2回程度の排泄ペースです。日頃からトイレの回数と量をチェックしておくと、愛猫の変化に気づきやすくなります。トイレを片づける際は排泄物の量や色を確認し、異常がある場合は速やかに獣医師に相談しましょう。

加齢

猫も高齢になると、トイレの失敗が増えてきます。認知症や視力の低下など、原因は1つに絞れません。また、足腰が弱くなると排泄の姿勢を維持するのが難しくなり、途中で座り込んでしまうケースもあります。入口の高さや置き場所を工夫したり、数を増やしたりして対処しましょう。粗相が続くと毛に汚れがついてしまう可能性もあるため、飼い主さんのこまめなケアが不可欠です。

砂が気に入らない

猫砂を変えた途端に失敗が続くようなら、新しい砂が気に入っていない可能性もあります。別の砂を用意して、粗相が減るか試してみましょう。猫は自分の臭いがしないトイレを警戒するので、古い砂に新しい砂を徐々に混ぜながら切り替えます。また、猫は排泄物を砂で隠す習性があるため、砂の量が少ないのも失敗の原因です。適量がきれいな状態で足されているか、愛猫が猫砂に飽きていないか確認します。

サイズが合っていない

愛猫が成長しても、子猫の頃に用意したトイレのままだとサイズが合いません。猫のトイレは体長の1.5倍程度の広さが理想的で、猫が方向転換しやすい大きさです。トイレの中で自由に動けるスペースがないとストレスを感じて、失敗しやすくなってしまいます。砂かきがスムーズにできるゆとりがあるかどうかも含め、飼い主さんのチェックが必要です。また、砂かきが好きな猫の場合、深さのあるトイレを好む傾向があります。

トイレが汚い

猫はトイレに排泄物が残っているのを嫌がり、汚れていると粗相の原因です。猫のトイレは1日に何回も掃除が必要なため、飼い主さんが不在にしがちな場合は多めに用意しておきます。トイレ掃除の基本は、排泄物と汚れた砂を取り除くだけで十分なものの、月に1〜2回は丸洗いが必要です。丸洗いした後は、新しい砂に古い砂を少し足して混ぜるのを忘れないようにしましょう。

場所を勘違いしている

猫は排泄物の臭いでトイレを認識するため、一度粗相した場所をトイレと勘違いしやすい傾向があります。粗相した場合は臭いを残さないように掃除し、トイレの失敗を防ぎましょう。床や壁に飛び散ったアンモニア臭は、猫が舐めても安全な手作りのクエン酸スプレーで消臭できます。クエン酸は100円ショップでも手に入るので、適切な濃度のスプレーを常備しておくと便利です。

猫のトイレの移動方法と注意点

トイレから顔を出す猫

猫のトイレの置き場所は、一度決めたら頻繁に変更しないのがおすすめです。トイレトレーニングを終えたばかりの子猫の場合、トイレの場所が変わると混乱して振り出しに戻ってしまう可能性もあります。猫は環境の変化を嫌う動物なので、トイレの位置が変わるだけでも大きなストレスを感じてしまいます。

引越しや模様替えなどで、どうしても置き場所を変える際は、以下の方法を試してみましょう。

・新たにトイレを増設する

今使っているものと同じトイレや砂を用意し、愛猫の違和感を少しでも減らします。新しいトイレには臭いのついた砂を入れておけば、さらにストレスを感じずに移行しやすいでしょう。


・現在の位置から少しずつ移動する

猫は環境の変化に敏感なため、バレない程度に毎日10〜30cmずつトイレの位置を変更していきます。段階的な移動は、愛猫のストレスを最小限に抑えながら新しい環境に馴染ませやすい方法です。

どちらの方法も時間はかかるものの、焦らずゆっくりと新しいトイレに慣れるまで見守ります。シニア猫は老化が進み、適応能力も低下しているため、トイレの移動はできるだけ控えるのがおすすめです。

猫のトイレの置き場所は健康と快適さから考えよう

パソコンをいじる飼い主の前で眠る猫

猫のトイレの置き場所は、一緒に暮らす飼い主さんにとっても非常に重要です。家族全員が快適に過ごせるよう、記事を参考に風向きや動線を元にベストポジションを探してみてください。今後、引っ越す予定があれば、愛猫のトイレの位置を考慮しながら物件を選ぶのもおすすめです。猫は環境の変化が苦手な動物なので、事前に検討を重ね、最初から快適な場所にトイレを置いてあげましょう。

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