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自宅の庭にドッグランがあると、わざわざ外出しなくても愛犬を自由に運動させてあげられて便利です。今回は、庭にドッグランをつくるメリットや方法、注意すべき点についてわかりやすく解説します。忙しくて散歩の時間がとれない飼い主さんや愛犬の健康が気になる飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてください。

ドッグランとは?

車でドッグランに出かける犬と男女

ドッグランとは、犬が遊んだり、走り回ったりできる場所です。リードを外しても良いことが多く、愛犬が自由に動き回れるという特徴があります。仕事や家事で忙しくて散歩の時間を十分にとれない、家の中ではスペースが足りないなど、愛犬の運動不足を心配する飼い主さんのお悩み解消にも役立つ施設です。

ドッグランの魅力

ドッグランは日本各地に設置されており、屋外だけでなく室内にもあります。地面の素材は施設によって、芝生や砂、土などさまざまです。開放的なスペースが用意されている場所もあれば、トンネルやバーのような障害物や遊具が設置されている場所もあります。愛犬のストレス解消だけでなく、他の犬と触れ合う場としても活用可能です。

予防接種と持ち物の準備が必要

ドッグランには多くの犬が集まるため、ワクチンの接種をおすすめします。義務づけされている狂犬病の予防接種だけでなく、任意のワクチンも受けておくと安心です。ドッグランによっては接種証明書の提出が必要となる場合もあります。また、手ぶらで利用できる施設は少なく、鑑札・エチケット袋・首輪やリード・水の準備は必要です。

利用時はマナーを守る

ドッグランの利用には、いくつかのマナーも守らなくてはなりません。他の犬がいるときはリードをつけたままの状態で相性を確かめ、ノーリードにしてからも目を離さないようにします。トイレは事前に済ませ、万一の場合は飼い主さんが責任を持って後始末しましょう。他の利用者に迷惑をかけないように、最低限のしつけも不可欠です。

ドッグランを庭につくるメリット

ボールを加えて遊ぶ犬

ドッグランは犬にとっても飼い主さんにとっても魅力的な施設ではあるものの、気軽に利用できないというのが課題です。一戸建て住宅にお住まいの場合、庭に愛犬専用のドッグランをつくれば解決できます。ここでは、自宅の庭にドッグランを設けるメリットについて紹介しましょう。

運動不足を解消できる

庭にドッグランをつくる最大のメリットは、愛犬の運動不足を解消できる点です。室内で犬を飼っていると、自由に走り回れる機会が多くありません。庭にドッグランがあれば、自宅にいながら思い切り運動させてあげられます。飼い主さんの目が届く範囲で遊べるため、逃げ出す心配もいらず安心です。他の犬を気にする必要がないので、子犬やヒート(生理)中の犬でも使用できます。

ドッグランに連れて行く手間と費用を省ける

ドッグランは広くて設備が整っている一方で、連れて行く手間がかかるというのが問題です。自宅から距離がある場合、ガソリン代や入場料などの費用も必要となります。しかし、庭にドッグランをつくれば、いつでも気軽に使用可能です。愛犬も頻繁に運動でき、ストレスがたまりにくくなります。犬を飼っている友人を招けば、飼い主さんもリラックスして時間を過ごせるのも魅力です。

散歩が難しい日でもトイレに困らない

犬は毎日散歩させるのが理想ではあるものの、飼い主さんの事情で難しい日もあります。外でしかトイレをしない犬の場合、散歩に行けないと健康に影響を与える可能性があるので注意が必要です。しかし、庭にドッグランがあれば、飼い主さんが外出できないときでも排泄もできます。また、足腰が弱ったシニア犬にとっては、トイレだけでなく、散歩代わりに安全な場所で日光浴できるのが魅力的です。

ドッグランを庭につくるために必要な広さ

庭のドッグランで遠くを見つめる柴犬

ドッグランに必要な庭のスペースは、小型犬と大型犬で異なります。小型犬の場合、約100平方メートルが理想とされ、縦横それぞれ10メートル程度必要です。一方、大型犬は約500平方メートル以上が理想とされ、縦横それぞれ22メートル程度必要となります。

しかし、一戸建て住宅の庭にこれほどの広さを設けるのは難しいので、限られたスペースでも楽しめる工夫が必要です。ドッグランというと広い地面というイメージがあるかもしれませんが、犬が自由に行き来できるスペースが確保されていれば問題ありません。家の周りをドッグランとし、愛犬が回遊できるように仕上げるのも1つの方法です。

また、ドッグランは運動不足だけでなく、外の空気に触れられるというメリットもあります。愛犬が新鮮な空気を吸って、風や太陽を感じるスペースとしても重要です。飼い主さんと一緒に夕涼みできる程度の広さであっても、愛犬にとっては特別な空間となることを覚えておきましょう。

ドッグランの設計と庭を安全に仕上げるポイント

ドッグランで休憩中のシェルティ

ドッグランを庭につくると決めたら、押さえておきたいポイントがあります。愛犬の命に関わる問題もあるので、設計の際は十分な配慮が必要です。新築だけでなく、リフォームで庭にドッグランをつくる場合も、専門家の意見を参考に計画を進めましょう。

足腰への負担を考えて地面の素材を選ぶ

ドッグランをつくる際は、地面の素材にこだわる必要があります。素材によっては、愛犬の足腰にダメージを与えてしまうためです。以下におすすめの素材を紹介しますので、愛犬や庭の状態に合ったものを選びましょう。

天然芝

芝草と呼ばれる植物には、「ティフ・ブレア」「リビエラ」「ムーンライト」など、多くの種類があります。すべてに共通しているメリットは、以下の通りです。

・クッション性がある

・地面が熱くなりすぎるのを防ぐ

・自然素材なので安心

天然芝はコストが抑えられる一方で、水やりや草抜きなどの手入れが不可欠です。メンテナンスには費用がかかるだけでなく、愛犬の健康に悪影響を及ぼさないように除草剤を選ぶなどの配慮が求められます。

人工芝

人工芝は、ポリエチレンやウレタンのような合成樹脂でつくられた床材です。シート状になっているので簡単に敷け、サイズや色も種類が豊富にあります。人工芝をドッグランの地面にするメリットは、主に以下の通りです。

・犬の足腰に負担がかかりにくい

・土や泥がつかない

・雑草の処理や管理の手間が省ける

人工芝は天然芝よりも初期費用が高くなるものの、メンテナンスや管理は非常に手軽にできます。天然芝との違いで注意したいのは、地面の熱を調整できない点です。夏場は熱を持ちすぎて、肉球が火傷してしまう可能性もあるので注意しましょう。

ウッドチップ

ウッドチップとは、杉やヒノキ、松などの木片のことです。細かく砕いた木くずはクッション性が抜群なので、他の素材よりも足腰への負担を減らせます。ドッグランの地面にするメリットは、以下の3点です。

・天然木による消臭効果がある

・夏でも地面が熱くなりすぎない

・雑草の発生を防ぐ

ただし、ウッドチップは経年劣化で割れやすく、犬の足に刺さるリスクがあります。風で飛ばされたり、腐敗したりもするため、定期的な補充や入れ替えが必要です。

愛犬の安全を守るためのフェンスを選ぶ

庭にドッグランをつくる際は、フェンスを設置しておくと飛び出し防止に役立ちます。夢中で遊んでいる愛犬が誤って外に飛び出してしまうと、事故につながるので危険です。フェンス選びのポイントは主に3つあるので、以下に紹介しましょう。

高さ

犬のジャンプ力は犬種によって異なり、小型犬でも大型犬以上に跳躍力が優れている可能性もあります。飛び出し防止を目的とした場合、1.2〜1.5メートルが高さの目安です。ただし、助走をつけてジャンプできる犬は、1.8〜2メートル以上あったほうが良いでしょう。

強度

犬は全力で走り回っていると、勢いよくフェンスに体当たりしてしまうことがあります。大型犬の場合、フェンスが傾いてしまうケースも珍しくありません。飛び出しを防止するためにも、フェンスの強度も重要なポイントです。

隙間

フェンスに隙間があると外の様子が覗けて便利な一方で、小型犬には脱走の危険性があります。目が粗かったり、フェンスの下部と地面の隙間が広かったりすると通り抜けできてしまうためです。隙間の幅は5センチメートル以下がおすすめで、大型犬でも7センチメートル以下を目安にしましょう。

有害な植物に注意する

植物の中には、犬が食べると健康を害するものがあります。庭に植えられる機会が多い草花として、以下の植物に注意が必要です。

アジサイ

アサガオ

チューリップ

スイセン

パンジー

クリスマスローズ

ツツジ

愛犬が有害な植物を口にすると、嘔吐、下痢、けいれんなどの症状を引き起こす恐れがあります。興奮して遊んでいると、うっかり食べてしまう恐れがあるため、ドッグランの近くには植えないほうが安全です。

あると便利な設備の導入を検討する

自宅だからこそ、ドッグランにあると便利な設備があります。たとえば、水栓設備があれば、水分補給や遊んだ後の足を手軽に洗えて便利です。休憩スペースとして日よけを設けると、飼い主さんも日差しを気にせずに愛犬を見守れます。外でトイレをする習慣がある場合は、消臭砂利を使うと臭い対策として効果的です。庭のドッグランは管理や手入れも飼い主さんが行うため、できるだけ負担を減らせるように計画しましょう。

隣家への騒音対策を講じる

ドッグランで遊んでいると、愛犬が興奮して鳴き続ける可能性があります。隣家が近い環境だと、騒音として迷惑をかけてしまうかもしれません。心配な場合は、防音性の高いフェンスを選ぶと安心です。また、知らない人に対して警戒心が強い犬には、外が見えにくいフェンスをおすすめします。最近ではペットにやさしい住宅地も登場しているので、引越しを検討中の方は候補に入れてみるのも良いでしょう。

庭にドッグランをつくる費用と長持ちさせるコツ

ドッグランで愛犬と写真を撮る女性

自宅の庭にドッグランをつくる費用相場は、50〜200万円程度とされています。金額に幅があるのは、施工内容や業者に依頼するかどうかによっても異なるためです。たとえば、天然芝と脱走防止用の柵だけをDIYで施工すれば、材料費だけで済みます。ただし、愛犬の安全面や耐久性を考えると、業者にお願いしたほうが確実です。

なお、ドッグランのメンテナンスに関しては庭のお手入れと大差ありません。地面に天然芝を敷いた場合は、水まきや芝刈り、雑草対策のメンテナンスが必要です。広さによっては、水道代が予想以上にかかるという問題もあります。また、ふかふかの芝を維持するためには週1回の芝刈りが必要ともされ、飼い主さんのライフスタイルによっては難しい場合もあるでしょう。

ドッグランを長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが欠かせず、初期費用と同時に維持費についての検討が大切です。

庭にドッグランを設置して愛犬の運動不足を解消しよう

飼い主さんに走り寄る犬

自宅の庭にドッグランを設置すると、愛犬の運動不足やストレス解消に役立ちます。飼い主さんにとっても、ドッグランに連れて行く手間や費用を省けるのがメリットです。地面やフェンスを整える程度であればDIYでも施工可能なため、一戸建て住宅にお住いの方は気軽にチャレンジできます。ただし、本格的なドッグランや安全面を考慮したい場合は、プロに依頼しましょう。

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