エクステリアのデザインにこだわることで、家全体の雰囲気がぐっと素敵になります。その中でも、目隠しフェンスはプライバシーを守りつつ、家の外観を作り出すための一つの要素です。
でも、どんな目隠しフェンスを選べば良いのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、目隠しフェンスの必要性から、高さ、種類、設置場所の選び方まで、詳しくご紹介します。
快適で安心できるエクステリアのために、ぜひ参考にしてみてください。
エクステリアで目隠しフェンスは必要?
エクステリアに目隠しフェンスを設置するかどうかは、各住宅の間取りとライフスタイルによって異なります。
以下の点を考慮して、必要かどうかを判断することができます。
- プライバシーの確保
- 家のデザインと調和
- 風通しと採光
- 安全性
- 予算
目隠しフェンスの設置を検討する際には、これらの要素を総合的に考え、自宅の状況やライフスタイルに最適な選択をしましょう。
目隠しフェンスの目的
目隠しフェンスは、家を安全安心な住空間にするために設置します。
目隠しフェンスの目的
- プライバシーの確保
- 防犯対策
- 建物との外観の調和
- 風よけや日よけ効果
- 騒音軽減
主に、プライベートの確保と防犯対策で利用されます。そのため、家の間取り・隣地や道路などを考慮して設置を検討しましょう。
エクステリアを快適にする目隠しフェンスの選び方
ここでは、目隠しフェンスを選ぶ際に大切なポイントをご紹介します。
エクステリアを快適にする目隠しフェンスの選び方
- 材質で選ぶ
- 高さで選ぶ
- 種類で選ぶ
- 設置場所で選ぶ
それでは、詳しく解説していきましょう。
材質で選ぶ
目隠しフェンスを選ぶ際、材質はとても重要なポイントです。
材質によってデザインや特徴やメンテナンスの手間が異なるので、家の外観やライフスタイルに合ったものを選びましょう。
特徴 | 耐久性 | デザイン性 | メンテナンス | |
アルミ | 軽くて強度が高く、錆びにくい | 非常に高い・錆びにくい・湿気にも強い | スタイリッシュで洗練されたデザイン | ほぼ必要なし |
樹脂 | 軽量で扱いやすく、色あせしにくい | 非常に高く、劣化しにくい・紫外線にも強い | 自然な風合でモダンなデザイン | 手入れが楽 |
人工木 | 自然な見た目が魅力 | 天然木よりも高く、腐りにくい | 木の温かみを持ちつつ、色やデザインのバリエーションが豊富 | 天然木に比べて手入れが簡単 |
木材 | 自然の風合いが魅力 | 他の材質に比べるとやや劣るが、メンテナンスで長持ちする | 庭や家の外観に自然に溶け込む | 定期的な塗装や防腐処理が必要 |
アルミを選ぶ場合は、家のサッシに合わせて色を選ぶと、家の外観に統一感が出てスタイリッシュな感じになります。ナチュラル志向の方には、木材や人工木がおすすめです。
高さで選ぶ
目隠しフェンスを選ぶ際に、フェンスの高さ選びは慎重に行いましょう。
高さによってプライバシーの確保や圧迫感の有無が変わるため、以下のポイントを参考にして下さい。
フェンス高さ選びのポイント
- 目的を明確にする:完全に目隠しorなんとなく目隠し
- 設置場所に必要な高さを選ぶ:隣地・道路との高低差を考慮する
- 隣家への配慮:隣家の間取りに配慮する
フェンスの高さの目安
- フェンスの高さ1.2m:隣地や道路が宅地より低い場合
- フェンスの高さ1.8m:隣地や道路が宅地と同じ高さの場合
- フェンスの高さ2.0m以上:隣地や道路が宅地より高い、もしくは完全に目隠ししたい場合
適切な高さの目隠しフェンスを選ぶことで、プライバシーが守られます。各家庭のライフスタイルに合った高さを選んで、安全安心なプライベート空間を作りましょう。
種類で選ぶ
目隠しフェンスを選ぶ際に、どんな種類を選ぶかも大切なポイントです。
目的や好みに合わせて選ぶことで、安全安心で快適な住空間になります。ここでは、それぞれの特徴とメリット・デメリットをご紹介します。
特徴 | メリット | デメリット | |
横格子タイプ | 横向きの格子が並んだデザインで、モダンな雰囲気が魅力 | 風通しが良い・スタイリッシュ | プライバシー確保が不完全 |
パネルタイプ | フェンスが1枚のパネルになっているので、完全に目隠しできる | 完全に目隠しできる・防風効果 | 圧迫感がある |
ルーバータイプ | 斜めに配置された板が特徴で、視線を遮りつつ風通しも確保できる | 視線遮断と風通しの両立・スタイリッシュ | コストが比較的高い |
ラチスタイプ | 庭やエクステリアにナチュラルな雰囲気を加える | デザイン性 | 視線遮断が不完全・耐久性が劣る |
生け垣 | 植物を使って作る天然の目隠しで、自然な雰囲気が魅力 | 自然な美しさ | メンテナンスが必要・枯れる可能性がある |
それぞれの種類には、独自の魅力があります。家の間取りやライフスタイルに合ったフェンスを選んで、快適な住空間を作りましょう。
設置場所で選ぶ
目隠しフェンスを選ぶ際には、設置場所に合ったフェンスを選びます。
設置場所によって求められる機能やデザインが異なるため、その場所に合った適切なフェンスを選びましょう。
選ぶポイント | おすすめのフェンス | |
玄関前 | プライバシーの確保・デザイン性 | ルーバータイプ・パネルタイプ・横格子タイ |
庭周辺 | プライバシーの確保・デザインと機能のバランス | ラチスタイプ・横格子タイプ・生け垣 |
リビング前 | プライバシーの確保・光の取り込み | ルーバータイプ・パネルタイプ |
隣地境界 | 防犯対策・騒音軽減 | パネルタイプ・横格子タイプ |
浴室前 | 完全なプライバシー保護 | ルーバータイプ・パネルタイプ |
生活スタイルに合ったフェンスを見つけて、快適なエクステリア空間を作りましょう。
目隠しフェンスを選ぶときの注意点と対策
目隠しフェンスはプライバシー保護に役立ちますが、選び方によっては風通しや明るさ、圧迫感に問題が出ることがあります。
ここでは、それぞれの注意点と対策についてご紹介します。
風通しが悪くなる場合の対策
目隠しフェンスはプライバシーを守るのに役立ちますが、風通しが悪くなることがあります。
風通しが悪いと、湿気がこもりやすくなり、カビや不快な匂いの原因になることがあります。また、夏場には熱がこもってしまい、室内や庭が暑く感じることもあります。そんな時に役立つ対策をご紹介します。
風通しが悪くなる場合の対策
- ルーバータイプ・格子タイプのフェンスを選ぶ
- 高さを調整する
- 目隠しフェンスと普通のフェンスを併用する
- 植栽を活用する
これらの対策を参考にして、風通しが良く、快適なエクステリアを実現してください。プライバシーを守りながら、風の流れを確保することで、心地よい空間を作ることができます。
暗くなる時の対策
目隠しフェンスを設置すると、視線を遮る分どうしても暗くなりがちです。
家の中が暗く感じられると、住み心地が悪くなり、気分も落ち込みがちになることもあります。
しかし、いくつかの対策を講じることで、明るさを保ちながらプライバシーを守ることができます。以下に、その方法をご紹介します。
暗くなる時の対策
- 横格子やラチスタイプを選ぶ
- 透明感のある素材を使用する
- ライトを活用する
- 明るい色のフェンスを選ぶ
- 必要最低限の場所だけ設置する
これらの対策を取り入れることで、目隠しフェンスを設置しても暗くならず、明るく快適なエクステリアができます。
圧迫感が出ないようにする対策
目隠しフェンスを設置すると、どうしても圧迫感が出てしまいます。
せっかくプライバシーを確保しても、居心地が悪くなってしまっては本末転倒です。以下に、圧迫感を軽減するための対策をご紹介します。
圧迫感が出ないようにする対策
- プライバシーを確保しつつも、空を見上げられるくらいの高さにする
- ラチスタイプやルーバータイプなど、適度に隙間のあるデザインを選ぶ
- 明るい色やナチュラルな素材を選ぶ
- 普通のフェンスと併用して使用する
- 植物を活用する
プライバシーを守りつつ、居心地の良い空間を作るための工夫が大切です。ライフスタイルに合ったフェンスを見つけて、快適なエクステリアにして下さい。
隣地トラブルを避ける対策
目隠しフェンスを隣地との境界に設置する場合、思わぬトラブルに発展する場合があります。
以下で、隣地とのトラブルを避けるための対策を紹介します。
隣地トラブルを避ける対策
- 境界の確認
- 圧迫感を与えない高さや色を選び、風通しや日差しを確保できるデザインを選ぶ
- 隣家に事前に挨拶を行い、フェンスの設置計画を伝える
- 境界から3㎝程度離して基礎をつくる
- 施工時になるべく迷惑をかけないよう配慮する
これらの対策を講じることで、隣地とのトラブルを未然に防ぐことができます。また、フェンスの設置に関する地域の条例や規制にも注意しましょう。
目隠しフェンスのよくある質問
ここでは、目隠しフェンスについて、よくある質問にお答えします。
目隠しフェンスは縦格子と横格子どちらが良いですか?
目隠しフェンスを選ぶ際、縦格子と横格子のどちらが良いか迷うこともあると思います。それぞれにメリットがあるので、目的やデザインの好みに合わせて選びましょう。
縦格子のメリット
- 横格子に比べて雨水や汚れが付きにくく、お手入れがしやすい
- 足をかけられる所がないため、侵入者を防ぐことができる
- 斜めから見るとフェンスが重なり、すき間が埋まっているように見え、動いている歩行者や車からの目隠しになる
横格子のメリット
- 横ラインは安定感があり、しっかりとした印象を与える
- 横格子は現代的でスタイリッシュなデザインが多く、モダンな家にぴったり
- 横方向の広がりを強調し、庭全体が広く感じられる
最終的には、家の外観や好みに合わせて選ぶと良いでしょう。メンテナンスのし易さや防犯対策を重視するなら縦格子、モダンで安定感を求めるなら横格子がおすすめです。
目隠しフェンスは何年くらい持ちますか?
目隠しフェンスの寿命は、使われている材質や設置場所によって異なりますが、一般的には以下のようになります。
- アルミ製フェンス:15〜20年程度
- 樹脂製フェンス:10〜15年程度
- 人工木フェンス:10〜15年程度
- 木製フェンス:10〜15年程度(メンテナンスが必要)
目隠しフェンスは家ぎりぎりに立てられますか?
目隠しフェンスを家ぎりぎりに立てることは可能ですが、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。
目隠しフェンスを家ぎりぎりに立てる時の注意点
- 法律や規定の確認
- 隣人とのトラブルを避けるための配慮
- 設置位置の工夫
- メンテナンスのしやすさ
- フェンスの高さの確認
ただし、隣地ぎりぎりといっても、基礎や施工過程の理由から隣地より3cm程度離して設置するのが一般的です。
フェンスの設置場所に悩んだら、専門の業者に相談するのも一つの方法です。プロのアドバイスを受けることで、近隣とのトラブルも未然に防げます。
目隠しフェンスの高さに制限はありますか?
目隠しフェンスの高さには制限があります。
建築基準法によると、ブロック塀の上に設置する目隠しフェンスの合計高さは2.2メートル以内である必要があります。
ただし、独立基礎ブロックを使用する場合、フェンスの高さ上限は2.9メートルまで可能な場合があります。しかし、これは自治体によって異なるため、具体的な規制はお住まいの地域の条例を確認しましょう。
目隠しフェンスの高さの平均はどのくらいですか?
目隠しフェンスの高さは、設置場所や用途によって異なりますが、高さの平均は、1.8m〜2.0mです。
この高さは、立っている大人の目線を遮ることができるため、最も一般的な高さです。ただし、敷地と道路や隣地との高低差やプライバシー確保のニーズに応じて、高さは調整されることが多いです。
実際に設置する際には、専門家と相談しながら、最適な高さを決定することをおすすめします。
まとめ
エクステリアにおける目隠しフェンスは、プライバシーの確保、防犯対策、風よけや日除け効果、騒音軽減といった多くの目的を果たします。
目隠しフェンスを選ぶ際は、以下のポイントを抑えて選びましょう。
エクステリアを快適にする目隠しフェンスの選び方
- 材質で選ぶ
- 高さで選ぶ
- 種類で選ぶ
- 設置場所で選ぶ
また、風通しが悪くなる場合や暗くなる場合、圧迫感が出ないようにするための対策も重要です。隣地トラブルを避けるためには、事前のコミュニケーションや境界の確認なども欠かせません。
これらのポイントを総合的に考慮し、家の外観やライフスタイルに合った目隠しフェンスを選んで、快適で安心できるエクステリア空間にして下さい。