一生に一度の大きな買い物と言われる住宅の購入。さまざまな選択肢の中から建売住宅を選択するご家族も多いもの。
建売住宅を購入する際の失敗や後悔を避けるためには、購入前のしっかりとした確認が大切です。
そこで今回は、建売住宅の購入前に確認すべきポイントについて詳しく解説していきます。
これからマイホームの購入を実現しようとしているという方は、ぜひ最後まで読んで後悔のない快適な住まいを手に入れてくださいね。
建売住宅の購入で後悔しがちなポイント
建売住宅は、比較的手頃な価格で新築住宅を手に入れることができる魅力があります。
しかし、購入後に後悔しないためには、いくつかのポイントに注意が必要。
以下は、建売住宅の購入で後悔しがちなポイントです。
・収納スペースが少ない
・想定していたよりも間取りの使い勝手が悪い
・建物の質が悪い
・立地や日当たりが悪い
このようなありがちな後悔ポイントについて詳しくみていきましょう。
収納スペースが少ない
建売住宅の多くは、限られたスペースの中で設計されています。そのため、収納スペースが最低限しか用意されていないことも。
収納スペースが足りず、生活の中で物があふれてしまう原因になります。
特に、将来家族が増えることなどを考えると、収納スペースの確保はとても大切です。
内覧時には、クローゼットや押入れの広さ、キッチンや洗面所の収納など、細かいところまでチェックしましょう。
収納スペースが不足していると、生活が煩雑になりやすく、物が散乱しやすくなってしまいます。
また、収納の配置が悪いと、使い勝手も悪くなり、日常生活でストレスを感じることが多くなります。
特に、衣類や季節ものの収納が不足していると、衣替えも一苦労。クローゼットや収納棚の数やサイズ、配置をしっかりと確認しておきましょう。
想定していたよりも間取りの使い勝手が悪い
建売住宅は一律に設計されていることが多く、間取りが家庭ごとのニーズに合わないことも。例えば、リビングが狭かったり、部屋の配置が不便だったりすることがあります。
生活動線をしっかりと確認し、自分たちの生活スタイルに合った間取りかどうかを見極めることが重要です。
特に、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りが重要です。
子どもが小さいうちはリビングやダイニングに近い場所に子ども部屋があると便利ですが、子どもが成長するとプライバシーを重視するようになるため、別の部屋が必要になるかもしれません。
また、リモートワークが増える中で、在宅勤務に適したスペースがあるかどうかも重要なポイントです。
建物の質が悪い
価格を抑えるために、建売住宅では使用される素材や工法が低品質であることがあります。
見た目は綺麗でも、実際には建物の耐久性や断熱性が不足していることも。内覧時には、壁や床の厚さ、窓の断熱性能など、建物の質に関するチェックをおこないましょう。
建物の質が悪いと、住み始めてからさまざまな問題が発生する可能性があります。
例えば、断熱性が低いと冬は寒く、夏は暑いと感じることが多くなり、エネルギー効率が悪くなります。
また、使用されている材料の耐久性が低いと、メンテナンスや修繕に多くの費用がかかる可能性があります。
建物の質を確認するためには、専門家の意見を聞くことも一つの方法です。
立地や日当たりが悪い
立地は住宅選びにおいて重要なポイント。通勤・通学の利便性や周辺環境、日当たりなどを考慮しないと、住んでから後悔することになります。
特に、日当たりは生活の快適さに直結するため、午前・午後での光の入り方を確認し、日照条件が良いかどうかを確認しましょう。
周辺環境も重要です。近くにスーパーやコンビニ、病院、学校、公園などがあるかどうかを確認することで、日常生活の利便性が大きく変わります。
また、騒音や治安、交通の利便性なども考慮する必要があります。
例えば、主要道路に近い場所は騒音が気になるかもしれませんし、駅から遠い場所は通勤・通学に不便です。
これらの要素を総合的に判断して、最適な立地を選ぶことが大切です。
建売住宅購入前の内覧で確認すべきポイント
内覧は、建売住宅購入前に実際の物件を見て確認する大切な機会です。内覧時にしっかりと確認することで、後悔しない購入が可能になります。
以下に、内覧で確認すべきポイントをまとめました。
実際の家具配置や生活動線を想定して間取りを確認する
内覧時には、自分たちが普段使っている家具をどのように配置するか、また生活動線がどうなるかを具体的にイメージすることが重要です。
家具を配置しても狭く感じないか、生活動線がスムーズかどうかをチェックしましょう。
例えば、リビングに大きなソファやテレビを配置する場合、そのスペースが十分に確保されているかどうかを確認します。
また、キッチンからダイニング、リビングへの移動がスムーズかどうか、掃除機やベビーカーなどが通れる幅があるかどうかも重要なポイントです。
生活動線が良いと、日常生活が快適になり、家事や育児がスムーズに進むでしょう。
物の量を想定して収納スペースを確認する
自分たちの所有物の量を想定して、収納スペースが十分かどうかを確認します。
特に季節物の衣類や大型の家電などをどこに収納するかを考え、収納スペースの容量をチェックしましょう。
収納スペースの配置や、アクセスのしやすさも重要です。
例えば、玄関近くに大きなクローゼットがあると、コートや靴の収納が便利です。
また、キッチン周りに収納スペースが多いと、食器や調理器具の整理がしやすくなります。
設備のグレード
建売住宅では、設備のグレードが物件ごとに異なります。
キッチンやバスルーム、トイレなどの設備が自分たちの基準に合っているか、また長く使える品質かどうかを確認します。
例えば、キッチンのシンクやコンロ、収納スペースの配置、バスルームの広さや浴槽の形状、トイレの機能などを具体的に確認しましょう。
また、設備のメンテナンスや交換がしやすいかどうかも考慮する必要があります。
特に、最新の設備や高機能な設備があると、日常生活がより快適になりますが、その分、費用がかかることもあります。
コンセントの位置や数
生活の利便性に直結するコンセントの位置や数も重要なポイント。特に、リビングやキッチン、寝室など、使用頻度が高い場所にコンセントが十分にあるかを確認しましょう。
例えば、リビングではテレビやエアコン、スマートフォンの充電器など、多くの電化製品が必要になります。
キッチンでは、電子レンジやトースター、ミキサーなど、同時に複数の電化製品を使うことが多いです。
寝室では、ベッドサイドにコンセントがあると、充電しながらスマートフォンを使うことができます。コンセントの位置や数が適切であることで、日常生活がより快適になります。
実際の生活をできるだけ具体的にイメージしながら確認をしていきましょう。
家族構成やライフスタイルの変化に対応できそうか
今後の家族構成の変化やライフスタイルの変化に対応できる間取りかどうかを考えることも重要です。
子どもが増えたり、リモートワークが増えたりする場合に対応できるかを検討しましょう。
例えば、子どもが増える可能性がある場合は、将来的に子ども部屋として使えるスペースがあるかどうかを確認します。
また、リモートワークをする場合は、静かな環境で集中できる書斎やワークスペースが必要です。さらに、ペットを飼う予定がある場合は、ペット用のスペースや庭の有無も重要です。
家族構成やライフスタイルの変化に対応できる柔軟な間取りがあることで、長く快適に住むことができます。
隣家や外から家の中が見えないか
プライバシーの確保も重要なポイント。隣家や通りから家の中が見えにくいかどうかを確認し、カーテンやブラインドの設置を検討する必要があるかを判断します。
例えば、リビングや寝室が隣家から丸見えだと、プライバシーの面で問題が生じます。
また、バスルームやトイレが外から見えないかどうかも重要です。
これらの点を確認するためには、実際に内覧時に窓から外を見て、どの程度視線が気になるかをチェックします。プライバシーが確保されていることで、安心して生活することができます。
駐車場への車の出入りがしやすいか
駐車場の使い勝手も重要です。車の出し入れがしやすいか、また複数台駐車できるスペースがあるかを確認します。
特に、狭い駐車場や急な坂道がある場合は注意が必要です。
複数台の車を所有している場合は、駐車スペースが十分にあるかどうかを確認します。
また、車の出し入れがスムーズに行えるか、駐車場から玄関までのアクセスが便利かどうかも重要です。
駐車場の使い勝手が良いことで、日常生活が快適になり、車の利用がスムーズにおこなえます。
防犯性は十分か
安全な生活を送るためには、防犯性の確認も欠かせません。
玄関や窓の施錠がしっかりしているか、周囲の治安が良いかなどをチェックしましょう。
例えば、玄関ドアの鍵が複数あるか、窓には防犯ガラスや格子が設置されているか、周囲に防犯カメラや街灯があるかどうかを確認します。
また、地域の治安情報を調べることも重要。防犯性が高い住宅を選ぶことで、安心して生活することができます。
建売住宅の購入で失敗しないために確認しておきたいポイント
建売住宅の購入を成功させるためには、内覧以外にも確認しておくべきポイントがあります。
以下に、購入前に確認しておきたいポイントをまとめました。
予算内で収まるか
住宅購入は大きな買い物です。予算内で収まるかどうかをしっかり確認しましょう。
購入費用だけでなく、引っ越し費用や家具の購入費用、リフォーム費用なども考慮しておく必要があります。
購入後に予想外の出費が発生すると、家計に大きな負担がかかります。予算をしっかりと立て、余裕を持った資金計画を作成することが重要です。
例えば、住宅ローンの返済額が月々の収入に対して無理のない範囲であるか、購入後に必要なリフォームや設備の更新費用が予算内に収まるかなどを確認しましょう。
また、税金や保険料などの固定費も考慮に入れることが大切です。
これらの費用を含めた総額を把握することで、無理のない購入計画を立てることができます。
どこまでが標準仕様か
建売住宅の価格には、標準仕様とオプションが含まれていることがあります。どこまでが標準仕様で、追加費用が発生する部分はどこかを確認し、総額を把握しておきましょう。
例えば、キッチンやバスルーム、床材や壁紙などの仕様が自分たちの希望に合っているかを確認します。
もし、オプションで追加する必要がある場合、その費用がどれくらいかかるのかを事前に確認しておくことで、予算オーバーを防ぐことができます。
また、オプションを追加する際には、施工期間が延びる可能性もあるため、その点も考慮して計画を立てましょう。
標準仕様とオプションの違いを明確に理解することで、後々のトラブルを避けることができます。
アフターサービスは充実しているか
購入後のトラブルに備えるために、アフターサービスが充実しているかを確認します。
保証期間やサービス内容、対応の迅速さなどをチェックし、安心して住めるかどうかを確認しましょう。
建物の保証期間がどれくらいあるのか、修理やメンテナンスの対応が迅速におこなわれるかどうかを確認します。
新築の場合は初期不良や施工ミスが発生する可能性もあるので、アフターサービスの内容をしっかりと把握しておくことが重要です。
住宅メーカーや販売業者の評判や口コミを調べることで、実際のアフターサービスの質を確認することもできます。
アフターサービスが充実していると、購入後も安心して長く住み続けることができます。
時間帯を変えて日当たりや周辺環境を確認する
内覧は一度だけでなく、異なる時間帯に何度かおこなうことをお勧めします。
日当たりや周辺の音、交通の利便性など、時間帯によって変わる環境を確認することで、住みやすさを総合的に判断できます。
朝と夕方、夜間に訪れてみることで、実際の生活環境をより詳しく知ることができます。
日中は静かでも、夜間になると騒音が気になる場所もあります。また、通勤・通学の時間帯に訪れて、交通の混雑状況や周辺の利便性を確認することも重要です。
防災対策や災害リスクを確認する
建売住宅を選ぶ際には、防災対策や災害リスクも考慮することが重要です。地震や台風、洪水などの自然災害に対する備えが十分かどうかを確認しましょう。
例えば、地震に対する耐震性能が十分か、洪水や土砂災害のリスクが低い場所に建てられているかなどを確認します。
また、地域の防災マップを確認し、避難経路や避難場所が近くにあるかどうかもチェックしておくと良いでしょう。
まとめ
建売住宅の購入は、慎重な確認が必要です。
収納スペースや間取り、建物の質、立地など、後悔しがちなポイントをしっかりとチェックしましょう。
内覧時には、具体的な生活をイメージしながら、各ポイントを細かく確認することが大切です。
住宅購入は一生に一度の大きな決断です。後悔しないために、事前にしっかりと情報を収集し、慎重に判断しましょう。