庭木の剪定って、ちょっと大変そうだなって思ったことありませんか?
でも実は、庭木の剪定はそんなに難しくないんです。ちょっとしたコツを知っているだけで、見違えるように庭が美しくなるんです。
そこでこの記事では、プロが教える庭木剪定の基本的なコツや注意点をわかりやすくお伝えします。
また、剪定を安全に作業するためのポイントについても解説しました。ぜひ、庭の手入れの参考にしてください。
庭木の剪定は自分でできる?
庭木の剪定は、基本的な知識と適切な道具を持っていれば、自分でできます。
例えば、適切な時期に、適切な枝を剪定することで、翌年花を多く咲かせる事ができます。また、果樹なら、沢山の実を付けるよう剪定でコントロールすることも可能です。
庭木の剪定は、初心者でも基本を押さえれば自分でできる作業です。必要な道具を揃え、剪定のコツを理解して実践することで、美しい庭を自分の手で維持できます。最初は不安かもしれませんが、一度始めればその楽しさと達成感にきっと魅了されることでしょう。
プロが教える自分で庭木剪定するときのコツ5つ
この章では、プロが教える自分で庭木剪定するときのコツ5つを解説していきます。
庭木の剪定は、少しのコツと知識があれば、初心者でも自分で行える作業です。
自分で庭木剪定するときのコツ
- 剪定の時期とタイミングを考える
- 剪定が必要な木とそうでない木を見極める
- 切る枝を見極める
- 専用の道具を揃える
- 剪定のテクニックを覚える
これらのコツを押さえることで、自分でも庭木の剪定を自信を持って行うことができます。では、剪定を行う際のコツついて詳しく見ていきましょう。
コツ1:最適な時期に剪定をする
剪定をするうえで最も大切なのは、最適な時期に剪定をする事です。
この時期を見誤ると、翌年花が咲かなかったり、木が弱ったりする場合があるので気を付けましょう。
剪定の時期は、大きく分けて3回
- 冬(12月~2月):主に落葉樹・思い切った剪定ができます
- 春(3月~5月):主に常緑樹・思い切った剪定ができます
- 秋(9月~11月):落葉樹・常緑樹・弱剪定にとどめる
真夏に剪定をすると、木が弱る場合があるので避けましょう。
また、花木は花後2か月以内を目安に剪定します。
花木は、花の後に育った枝に、翌年花を咲かせるからです。
例)
- つつじ:花期4~5月 剪定時期5~6月
- ツバキ:花期2月~4月 剪定時期4~5月
剪定に最適な時期は、落葉樹なら冬、常緑樹なら春、花木なら花の後すぐです。この時期に剪定をして、樹形を整えましょう。
コツ2:剪定が必要な木とそうでない木を見極める
剪定が必要な木と、不要な木の見極めも大切です。
それは、毎年剪定することが、必ずしも木にとって良いことでは無いからです。剪定は木にとってストレスです。健康な木なら多少のストレスは問題ありませんが、弱っている木には耐えられない場合があります。その為、剪定したことによって、木が弱ってしまうこともあるので気を付けましょう。
剪定が必要な木とは?
- 枝が張り出して通行の邪魔になる
- 隣家に枝が張り出している
- 大きくなりすぎて家が暗くなる
- 枝が暴れて見栄えが悪い
- 枝が車に当たって車を傷つける
基本的に剪定は、元気に成長している木に行います。決して弱っている、あるいは元気が無い木を剪定しないようにしましょう。
コツ3:切る枝を見極める
剪定すると決めたら、切る枝を見極めましょう。
それは、剪定は木にとってストレスを与えるので、剪定後に元気に生育させるために、切る枝は必要最小限にとどめる必要があるからです。
切る枝とは?
- 通行などの邪魔になる枝
- 他の枝に当たっている枝※
- 枯れた枝
- 木全体の流れに逆らっている枝
- 樹形を乱している枝
※他の枝に当たっている枝を切るのは、枝同士がこすれて幹を傷つけて病気になり、木が弱る事があるからです。
剪定は、切る枝を見極め必要最小限におさえ、成長の妨げにならないようにしましょう。
コツ4:専用の道具を揃える
剪定は、専用の道具を使用して行います。
剪定は木にストレスを与える行為です。そのストレスを必要最小限に抑えるためには、切り口を綺麗に切ることがとても重要です。その為、剪定には切れ味の良い専用の道具を使いましょう。
剪定に必要な主な道具
- 剪定バサミ
- 木バサミ・大バサミ(必要に応じて)
- ノコギリ
- 高枝バサミ
- 高枝ノコギリ
- 電動トリマー(必要に応じて)
- 脚立(必要に応じて)
切り口を綺麗に切るためには、道具の手入れも大切です。切れ味の良いハサミやノコギリは、木への負担を軽減するだけでなく、使う人にとっても負担が少なく楽に作業できます。ハサミの切れ味を保つために、定期的なメンテナンスも行いましょう。
コツ5:剪定のテクニックを覚える
ちょっとした剪定のテクニックを覚えることで、木への負担を最小限に抑えて、切り口の修復を早めることができます。
剪定のテクニック
- 太い枝を剪定バサミで切るときは、ハサミを回しながら切る
- 太い枝をノコギリで切る場合は、まず枝の下側に切れ込みを入れて上側から一気に切る
- 外芽の上で切る
- 切り口は滑らかに切る
- ノコギリは引くときに力を入れて切る
特に、切り口は滑らかにしておかないと、そこから病気が発生したり腐ったりするリスクがあるので気を付けます。
正しい方法で剪定することで、木が早く回復し、良好な成長が望めます。テクニックを覚えて、木への負担を最小限に抑えるように剪定をしましょう。
庭木剪定を失敗しないための注意点とその対策
庭木の剪定は、基本的な注意点を守ることで失敗を避けることができます。
庭木剪定を失敗しないための注意点
- 幹を傷つけ無いように剪定する
- 切るときに幹の皮をはぐ
- 切り口がささくれ立たない様にする
これらの注意点を守ることで、木に与えるダメージを最小限に抑え、良好な成長を促すことができます。
それでは、自分で剪定を行う際の安全ポイントについて詳しく見ていきましょう。
幹を傷つけ無いように剪定する
剪定をする時に、他の枝や幹を傷つけないように気を付けましょう。
不用意に他の枝や幹を傷つける事で、その枝が枯れてしまったり、病気になるリスクがあるからです。
幹を傷つけないための対策
- ノコギリを使う場合は、切った勢いで他の枝を切らないように、まわりの枝に気を付けて慎重に切る
- 太い枝を切る場合は、幹から1㎝程度離して切る
- ハサミやノコギリは定期的にメンテナンスをし、切れ味を保つ
これらの対策を実践することで、幹を傷つけるリスクを最小限に抑えて剪定ができます。
切るときに枝の皮を剥いでしまう
剪定時に、切り口付近の皮を剥がないように気を付けて丁寧に切りましょう。
枝を剪定するときに皮を剥いてしまうと、病気のリスクが高まります。また、皮を剥ぐことで新芽を傷つけ、新しい枝が伸びて来なくなる可能性もあります。
剪定時に枝の皮を剥がさないための注意点
- 切れ込みを入れる:切る枝の下側に切れ込みを入れてから、上側を切る
- 枝を持って切る:切り落とす枝を手で支えながら切る
- 引っ張らない:完全に切り落とすまで枝を引っ張らない
- 鋭い道具を使う:切れ味の良いハサミやノコギリを使用する※
※ハサミやノコギリの切れ味を保つためには、メンテナンスも大切です。使用後はクリーナーなどで刃の汚れを落とし、定期的に研いでおきましょう。
剪定をする際は、切る枝を持って丁寧に最後まで切り、決して途中で枝を引っ張って皮を剥がないようにします。こうすることで、剪定後の樹勢回復が早くなります。
切り口がささくれ立たない様にする
剪定する枝の切り口は滑らかに切り、ささくれ立たない様に気を付けます。
切り口が滑らかでないと、そこに水がたまり病気になるリスクが高まるからです。
切り口を綺麗に切るための対策
- 切れ味の良いハサミやノコギリを使用する
- 最後まで丁寧に切り落とす
- 無理な体制で切らない
無理な体制で切ると、切る途中で枝を引っ張って折ってしまうことがあります。目線の少し上あたりから腰の範囲で剪定をすると、力が入りやすく無理なく剪定できます。
それでももし、切り口が汚くなってしまったら、必ず切り口をもう一度切り直します。枝が折れた場合も同様に、折れた場所を切り直して切り口を綺麗にしておきましょう。そうすることで、病害になるリスクを抑えられます。
自分で剪定をする時の安全ポイント
剪定作業を安全に行うためには、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。
自分で剪定をする時の安全ポイント
- 保護具を使用する
- 枝を切って落とす場合は周辺に注意する
- 脚を使用する場合は置く場所に注意する
これらの安全対策を守ることで、事故やケガを防ぎ、安心して剪定を行えます。
それでは、詳しく見ていきましょう。
保護具を使用する
剪定作業をするときは、必ず保護具を着用しましょう。
保護具は、ケガを防ぎ安全に作業をするために欠かせません。
剪定作業に必要な保護具
- 手袋:ハサミがしっかり握れるグリップが効いたもの
- メガネ:木くずや枝が目に入るのを防ぎます
- 長袖シャツ:ケガの防止や虫対策
- 帽子:頭部をケガから守る
- スニーカー等:サンダルなどはNG
- マスク:ほこりや木くず対策
グリップのきいた手袋を使用することで、ハサミやノコギリを滑ることなくしっかり握ることができ、ケガをすることなく安全に作業できます。長袖のシャツは、けが防止だけでなく虫対策にも有効なので、熱い時期でも必ず着用しましょう。
保護具を使用して、剪定作業を安全に行って下さい。
枝を切って落とす場合は周辺に注意する
剪定中に枝を切って落とす場合は、周囲の状況に注意して行いましょう。
特に、隣家や道路沿いの木の剪定をする場合は、周辺への注意を怠ると、予期せぬ事故やケガを引き起こす可能性があります。その為、安全に作業を進めるためには、周囲の状況をしっかり確認し、必要な対策を講じることが大切です。
枝を落とすときの安全対策
- 作業前に周囲を確認する:作業を始める前に、周囲に人やペットがいないか確認します。特に子供が近くにいないか注意しましょう。
- 声をかける:枝を切る前に、周囲の人に声をかけて注意を促します。
- 一度に大きな枝を切らない:大きな枝を一度に切り落とすと危険です。大きな枝は、複数回に分けて小さく切り落とす。
剪定作業中に枝を切って落とす場合は、周囲の安全を確保することが最優先です。作業前に周囲を確認し、適切な対策を講じることで、事故やケガを防ぎ安全に作業を進められます。
脚を使用する場合は置く場所に注意する
脚立を使用する場合は、置く場所は慎重に選びましょう。
脚立が不安定な場所に置かれていると、作業中に揺れたり倒れたりして、重大な事故やケガの原因になります。脚立での作業は危険が伴うため、脚立の置き場所をしっかり確認することが大切です。
脚立使用の安全対策
- 平らな地面に置く
- 滑らない、硬い地面に置く
- 脚立の足をしっかり広げる
- 脚立が枝に当らないようにおく
- 砂利の上に置く場合は、滑らないよう一度強く踏んで安定させてから登る
また、脚立の上で剪定をする場合は、無理な体制で行わない事も重要です。無理な体勢で作業をすると脚立が倒れたり落ちたりする危険性があるので、気を付けましょう。
脚立を使用する場合は、置く場所に注意して安定した環境で作業を行います。平らな場所に脚立を置き、周囲の状況を確認し、脚立の足をしっかり広げることで、安全に作業を進められます。
庭木剪定のよくある質問
ここでは、庭木の剪定でよくある質問を紹介します。
剪定は必ずしなければいけないのですか?
剪定は必ずしも必要ではありませんが、庭木の樹形を保ち花付き・実付きを良くするために有効です。また、家全体の住みやすさにも関係してきます。
剪定のメリット
- 樹形を整える
- 花付き・実付きを良くする
- 病害虫の予防
- 家への日差しの調整
- 見通しが良くなる(道路沿い)
剪定は必須ではありませんが、適切に行うことで木の成長と庭全体の美観や住みやすさを向上させることができます。
剪定でやってはいけない事ってありますか?
剪定にはやってはいけないことがあります。
これらを守らないと、木が弱ってしまう可能性があるので注意しましょう。
剪定でやってはいけない事
- むやみに幹を傷つける
- 多くの枝を切りすぎる
- 適切な道具を使わない
- 真夏に剪定をする
- 木の皮を剥ぐ
- 切り口がささくれ立つ
これらの注意点を守って剪定を行い、木の樹形を整え、快適な庭をつくりましょう。
不要な枝とはどんな枝ですか?
不要な枝とは、木の健康や成長を妨げる枝のことです。
不要な枝を取り除くことで、木全体の風通しと日当たりが改善され病気の予防にもつながり、栄養が必要な部分に行き渡りやすくなります。
不要な枝の具体例
- 枯れ枝
- 病気の枝
- 交差する枝
- 内向きの枝
- 通行の妨げになる枝
これらの不要な枝を剪定することで、樹形を整えながら健康に育てられます。
まとめ
この記事では、プロが教える庭木剪定の基本的なコツや注意点をわかりやすくお伝えし、初心者の方でも安心して取り組めるように、剪定のコツや注意点を丁寧に解説しました。
自分で庭木剪定するときのコツ5つ
- 剪定の時期とタイミングを考える
- 剪定が必要な木とそうでない木を見極める
- 切る枝を見極める
- 専用の道具を揃える
- 剪定のテクニックを覚える
庭木の剪定は、基本的な知識と適切な道具を持っていれば、初心者でも十分に自分でできます。
庭木の剪定を安全に楽しみながら、美しい庭を維持していきましょう。