初めての妊娠、初めての出産、初めての育児…となると、分からないことがたくさんあって慌てる方も多いのではないでしょうか。
初めてのことだからこそ、色んなことをやる余裕がなくなってしまいがちです。
特に初めての出産・子育てで、赤ちゃんが発熱したときは慌てる親御さんも多いと思います。
今回は、現在赤ちゃんの子育て真っ最中のママに見てほしい、赤ちゃんが発熱したときの対処方法や病院受診の目安について紹介します。
これから出産される方、子育て真っ最中の方に見ていただければ幸いです。
赤ちゃんの発熱とは?どんなときに発熱するの?
まず基礎知識として知っておきたいのが、赤ちゃんは大人よりも体温が高めであること。
そして発汗などの体温調節機能が未熟なため、些細な事で発熱することがあります。
中には、風邪やインフルエンザなどの感染症が原因のこともありますが、実は厚着をしていることだったり、暑い場所にいるなど環境的な要因によって発熱が起きることも少なくありません。
ここでは、赤ちゃんの発熱についての基礎知識を紹介します。
具体的には以下の通りです。
・赤ちゃんは平熱が高い
・赤ちゃんの熱を測るタイミング
・赤ちゃんが発熱するとき
・赤ちゃんの発熱時にチェックするポイント
それぞれを詳しく見ていきましょう。
・赤ちゃんは平熱が高い
先にも述べましたが、赤ちゃんは大人よりも普段から体温が高いです。
なので赤ちゃんの体温が36.5~37.5度くらいまでは平熱として考えます。
これは、赤ちゃんは体重当たりの摂取カロリーが大人よりも多いため、体内で活発にエネルギーが作られているためと考えられています。
大人であれば、37.5度にもなると発熱と倦怠感や寒気などの症状が見られるようになりますが、赤ちゃんは、37.5度になっても機嫌がよく食欲もあることがほとんどです。
しかし、赤ちゃんの平熱が高めと言っても個人差はあります。
赤ちゃんの体調の変化にすぐ気づけるようにするためにも、日ごろから体温を測る習慣をつけ、平熱の状態を把握しておくことをおすすめします。
また、体温は1日の中でも変化するので、朝・昼・夕方の平熱を把握しておくことが大切です。
赤ちゃんの胸や背中、顔、首や手を毎日触っていると、ちょっとした体温の変化にも気づきやすくなるでしょう。
・赤ちゃんの熱を測るタイミング
赤ちゃんの熱を測るなら、できるだけ決まった時間に測るようにすると平熱を把握しやすいです。
また、授乳の後や元気に遊んだ後、気温が急に上がったときなどは体温も上がりやすくなりますので、寝ているときなどおとなしくしているときに測るようにするといいでしょう。
・赤ちゃんが発熱するとき
発熱は、色々な病気の症状として現れますが、子どもの発熱で多いのはウイルスや細菌が原因の感染症にかかったときです。
病原体に対抗するために、体の中の免疫がウイルスと戦います。
ウイルスと戦うことで、発熱が起こります。
生後6か月ごろまでの赤ちゃんは、ママの胎内にいるときにもらった免疫物質の効果によって、通常の風邪にはかかりにくくなっている状態です。
生後3か月ごろまでの赤ちゃんは、体温調節機能が未熟なため、着せすぎや環境などで体に熱がこもってしまい、体温が高くなるケースもあります。
赤ちゃんの発熱に気づいたら、まずは薄着にして30分程度経ってから検温してみましょう。
・赤ちゃんの発熱時にチェックするポイント
赤ちゃんは自分で症状を伝えることはできませんが、まず親御さんが赤ちゃんの様子を観察しましょう。
観察するポイントは以下の通りです。
・食欲や機嫌はどうか
・咳などの他の症状の有無
・発疹の有無
・おしっこの量がいつもより少なくないか
赤ちゃんが発熱したら!家でできる対処法
ここでは、赤ちゃんが発熱したときに家でできるホームケアを紹介します。
具体的には以下の通りです。
①赤ちゃんの服装を調節する
②冷やす
③解熱剤を使用する
それぞれを詳しく見ていきましょう。
①赤ちゃんの服装を調節する
熱が上がっているときは手足は冷たくなり震えがでます。その時は体を温めてあげましょう。
逆に、熱があがりきると手足は暖かくなるので、その時は熱がこもらないよう薄着にしてください。
②冷やす
発熱したとき、おでこを冷やす方も多いと思いますが、まずお子さんの手足が冷たいかを確認しましょう。
熱が上がりきる前は手足が冷たいので、その時は体を冷やさず温かくします。
熱が上がりきって、手足が温かくなり汗をかき始めたら、体に熱がこもらないように薄着にし、冷やしてあげましょう。
発熱時におでこを冷やす方も多いですが、冷やす個所はわきの下や首の両わき、鼠径部など太い血管が通っている部位が効果的です。
おでこを冷やすのは解熱するという意味ではあまり効果は期待できません。
冷却シートなどで冷やして気持ちよく感じる程度の効果なので、特に貼る必要はないでしょう。
濡れタオルも同様ですが、こちらは汗をかいたときに拭いてあげることにも使えます。
また、発熱時には汗をかくので、汗を拭いてあげたり、汗を吸収しやすい素材の下着を着せることを忘れずに。
おすすめの素材は”綿”です。
赤ちゃんが嫌がらなければ氷枕もおすすめです。
③解熱剤を使用する
解熱剤は38.5度以上の発熱があり、高熱で辛そうなときや体に痛みがある場合に使用します。
病気そのものを治すための薬ではなく、一時的に熱を下げたり痛みを和らげるためのものです。
解熱剤で下がる体温は1度ほど。
それだけでも体は楽になるので、水分をとったり、ぐっすり眠ったりできます。
ただし、発熱があっても赤ちゃんが比較的元気で、水分や睡眠がしっかりとれているのであれば、解熱剤は使用しなくても問題ありません。
また、解熱剤は病院で処方されると思いますが、使用時には医師からの指導を守りましょう。
赤ちゃんが発熱したら!病院受診の目安
ここでは、赤ちゃんが発熱したときに病院を受診する目安について紹介します。
受診の目安ですが、赤ちゃんが発熱した場合は診察時間内にかかりつけ医を受診するのが原則です。
ですので、赤ちゃんに何かあった時にすぐ病院に行けるよう、病院を調べておきましょう。
発熱したからには何らかの病気にかかった可能性があります。
また、発熱を皮切りにその後、ほかの症状が出る心配もあります。
発熱の原因を突き止めてもらうためにも、一度受診しておきましょう。
赤ちゃんが発熱したときに病院を受診する目安は、具体的には以下の通りです。
・生後3ヶ月未満
・ぐったりしている
・何度も嘔吐する
・呼吸が苦しそう
・痙攣している
生後3ヶ月未満、特に新生児(生後1ヶ月未満)の場合は免疫が未熟なため、重症感染症の頻度が高い上、病状の悪化がとても速い事があります。
生後3ヶ月未満で発熱した場合は、すぐ医療機関を受診しましょう。
ただ、前述した通り、赤ちゃんは体温調節機能が未熟です。
室温の上げ過ぎや着せ過ぎが原因でも赤ちゃんの体温が上がってしまうことがあります。
赤ちゃんの体温が微熱程度で機嫌がよければ、半日くらいは様子を見てもいいでしょう。
その後、赤ちゃんの体温が平熱に戻れば受診の必要はありませんが、次第に熱が高くなってくるようなら機嫌がよくても早めに受診しましょう。
とくに、夕方や休日の前日に発熱した場合、様子を見ているうちに熱が上昇して、受診したくなったときには診察時間外や休日になって受信できないこともあります。
また、熱が37℃台でも、非常に不機嫌で母乳やミルクの飲みが悪かったり、ぐったりしていたり、呼吸が荒く苦しそうなときは、すぐに受診が必要です。
熱の高さだけに捉われず、赤ちゃんの全身の状態を見て、少しでも「おかしい」と感じたら、かかりつけ医を受診しましょう。
赤ちゃんが発熱!病院へ行くときに準備しておきたいもの
赤ちゃんの発熱が続いたり、急激に様子が変化したりという場合にはなるべく早く病院を受診する必要があります。
その際には、母子手帳やお薬手帳、健康保険証を持参しましょう。
母子手帳には、予防接種歴や発育状態などが細かに記載されていますので、診療の手掛かりになることがあります。
また、お薬手帳も、これまで風邪などによってどのような症状が出たかを知る手掛かりになります。
さらに、医師の診察時には、以下のことをしっかり伝えることが大切です。
・いつから熱が出ているのか
・何度まで熱が上がったか
・発熱以外の症状の有無
・家庭や保育園などで風邪やインフルエンザなどが流行っていないか
・十分な水分摂取が可能で、おしっこがしっかり出ているか
・嘔吐や下痢の回数(便の色なども)
また、最低限の荷物として、以下のものは持って行きましょう。
・おむつ
・おしりふき
・赤ちゃんの飲み物(お茶やミルクなど)
他にも準備できるなら以下のものもあると安心です。
・赤ちゃんの着替え
・タオル
・ガーゼ
赤ちゃんは何の前触れもなく突然高熱を出すこともあります。
赤ちゃんが発熱したときに慌てないよう、普段から病院受診に必要なものをまとめておくと安心です。
赤ちゃんの急な発熱でも慌てず対応しよう
今回は、現在赤ちゃんの子育て真っ最中のママに見てほしい、赤ちゃんが発熱したときの対処方法や病院受診の目安について紹介しました。
赤ちゃんが発熱したとき、親御さんは慌ててしまうかもしれません。
ですが、まずは慌てずに赤ちゃんの表情や顔色、おしっこの状態などを注意深く観察し、何らかの変化が見られた場合は速やかに病院を受診しましょう。
発熱は心配ではありますが、いつかは経験することです。
お子さんが体調をくずしたときに冷静に対応できるように、ぜひ本記事の内容を参考にしていただけたらと思います。
この記事が現在赤ちゃんの子育て真っ最中のママの参考になれば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。