住まいを選ぶ際、駅に近い物件を選ぶべきか、少し離れた場所にある物件を選ぶべきかは、とても悩ましい問題ですよね。
どちらにもそれぞれのメリットとデメリットがあり、ライフスタイルや優先順位によって最適な選択肢が変わってきます。
この記事では、駅近物件と駅遠物件のメリット・デメリットを詳しく解説。それぞれがどのような人に向いているかについても解説していきます。
これから物件選びを検討している方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
駅近物件のメリット
駅近物件を選ぶことには、以下のように多くのメリットがあります。
・通勤・通学に余裕が持てる
・物件自体の資産価値が高い・下がりにくい
・便利な生活施設が整っている
・人通りが多いので、夜道も安心
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
通勤・通学に余裕が持てる
駅近物件の大きな魅力のひとつは、通勤・通学の際に余裕を持つことができること。朝のラッシュ時でも、駅までの移動時間が短いことで、余計な時間を削減できます。
朝の支度にゆとりを持ったり、通勤前にカフェで一息ついたりする余裕を作ることもできるでしょう。
また、電車の本数が多い都市部の駅近物件なら、遅延時でも次の電車をすぐに利用できるため、時間に追われるストレスが軽減され、心に余裕が生まれます。
物件自体の資産価値が高い・下がりにくい
駅近物件は、一般的に資産価値が高く、需要も安定しているため、価値が下がりにくい傾向があります。
将来的に物件を売却する際や賃貸に出す際にも、高い価格で取引される可能性が高いため、投資としての側面でもメリットがあります。
特に、都市再開発や新駅の開設などで周辺環境がさらに整備される場合、資産価値が向上することも期待できるでしょう。
便利な生活施設が整っている
駅周辺には、スーパーやコンビニ、飲食店、病院など、日常生活に必要な施設が集まっていることが多いです。
そのため、駅近物件に住むことで日々の生活がとても便利になります。
特に忙しい人にとっては、生活施設が徒歩圏内にあることは大きなメリットです。
また、ショッピングモールやレジャー施設が近い場所では、休日の過ごし方も多彩になります。
人通りが多いので、夜道も安心
駅近物件は、人通りが多く、夜でも明るいことが多いため、夜遅くの帰宅時でも安心です。
特に子どもがいる家庭や女性の方にとって、夜道の安全性は重要な要素です。
商業施設や飲食店が多いエリアでは、深夜まで営業している店舗が多いため、生活リズムが夜型の人にも適していると言えるでしょう。
駅近物件のデメリット
メリットの多い駅近物件ですが、以下のようにいくつかのデメリットがあることも知っておきましょう。
・物件価格が高い
・建物が密集することで日当たりや眺望が悪いことが多い
・入居後に周辺環境が変化する可能性が高い
・車や電車などの騒音が気になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
物件価格が高い
駅近物件の大きなデメリットとして挙げられることが多いのが、その価格の高さです。
一般的に、駅に近ければ近いほど土地の価値が高くなるため、それに伴って物件価格も高くなります。
特に都心部や人気エリアでは、同じ間取りの物件でも駅近と駅遠では大きな価格差が生じることも珍しくありません。
このため、予算に余裕がない場合や、広い物件を希望する場合には、駅近物件は選択肢から外すしかないことも少なくありません。
建物が密集することで日当たりや眺望が悪いことが多い
駅近物件は、都心部に位置することが多いため、建物が密集しており、日当たりや眺望が悪くなる傾向があります。
高層マンションであれば上階の住戸は日当たりや眺望が確保されることが多いですが、低層階の場合は隣接する建物の影響を受けやすいです。
これにより、室内が暗くなったり、窓からの景色が建物に遮られたりすることがデメリットと感じる方もいるでしょう。
入居後に周辺環境が変化する可能性が高い
駅近エリアは、都市開発や商業施設の建設が進みやすいため、周辺環境が入居後に変化する可能性が高いです。
新たな商業施設が建設されることで、利便性が向上する一方で、人通りや交通量が増加し、騒音が気になるようになるかもしれません。
また、再開発によって景観が変わることで、住環境に対する満足度が低下するリスクも考えられます。
車や電車などの騒音が気になる
駅近物件は、交通の便が良い反面、車や電車の騒音が気になる場合があります。
特に、主要幹線道路や線路に近い物件では、24時間途切れることなく車両が通過するため、窓を閉めていても騒音が室内に侵入することも。
また、商業エリアでは夜遅くまで人の往来があるため、騒音や雑踏の音が気になることもデメリットと言えるでしょう。
駅遠物件のメリット
駅近物件のメリット・デメリットを把握しました。
次は、駅遠物件のメリットについて見ていきましょう。
駅から遠い物件には、主に以下のようなメリットがあります。
・比較的物件価格が安い
・駐車場を確保しやすい
・住環境が良いことが多い
それぞれ詳しく解説していきます。
比較的物件価格が安い
駅から遠い場所にある物件は、物件価格が比較的安くなる傾向があります。
予算を抑えながら広いスペースや高品質な設備を備えた住宅を手に入れることができるため、コストパフォーマンスを重視する方には大きなメリットです。
また、駅から遠くても、車を利用する生活スタイルの方には、価格の割に高い満足度を得られるでしょう。
駐車場を確保しやすい
駅遠物件では、駐車場を確保しやすいことが多いのもメリットのひとつ。
駅近物件では駐車スペースが限られているため、駐車場を確保することが難しく、月々の駐車場代が高額になることも少なくありません。
一方、駅遠物件では敷地が広く余裕があることが多いため、専用駐車場が完備されていたり、近隣に安価な駐車場があることが一般的です。
車を利用する方にとって、これも大きなメリットとなります。
住環境が良いことが多い
駅遠物件は、都市部の喧騒から離れていることが多いため、閑静な住宅街が広がっていることが多いです。
自然環境や公園が整備されているエリアも多く、静かで落ち着いた暮らしを求める方に最適です。
また、住民同士のコミュニティが形成されやすく、子育て世代や高齢者にとっても住みやすい環境と言えるでしょう。
駅遠物件のデメリット
駅遠物件のデメリットについても解説します。
駅遠物件のデメリットとしてよく挙げられるのは以下の3点です。
・通勤・通学に不便を感じる
・人通りが少ないので夜道が心配
・徒歩や自転車移動では天候に影響される
それぞれ詳しく見ていきましょう。
通勤・通学に不便を感じる
駅遠物件の最大のデメリットは、通勤・通学に不便を感じる可能性があることです。
特に電車を利用する必要がある場合、駅までの移動が長くなるため、時間と労力がかかります。
また、バスなどの公共交通機関を利用する場合でも、本数が少なかったり、時間帯によっては混雑することがあるため、ストレスを感じることがあるでしょう。
人通りが少ないので夜道が心配
駅から遠く離れた場所にある物件は、人通りが少なく、夜間の帰宅時に不安を感じることがあるかもしれません。
街灯が少ないことも多く、暗い夜道を「怖い」と感じてしまう方も少なくありません。
特に女性や子どもがいる家庭では、防犯面でのリスクを考慮する必要があります。防犯設備の充実した物件を選ぶか、周辺環境を十分に確認することが重要です。
徒歩や自転車移動では天候に影響される
駅遠物件に住んでいると、駅までの移動に徒歩や自転車を利用することが多くなりますが、天候によっては不便さを感じることがあります。
雨や雪の日、強風の日などは特に移動が大変で、通勤・通学時間が長くなることもあります。
このため、悪天候時の移動手段を考慮した上で物件を選ぶようにしましょう。
駅近物件が向いている人の特徴
実際に駅近物件が向いている人とは、どのような人でしょうか。
駅近物件が向いている人の特徴は以下の通りです。
・通勤・通学に電車を利用する人
・通勤・通学に時間をかけたくない人
・買い物や通院などの日常生活を徒歩圏内で済ませたい人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
通勤・通学に電車を利用する人
毎日の通勤や通学に電車を利用する人にとって、駅近物件に住むことはとても便利です。
通勤・通学時間が短縮されることで、朝の時間に余裕が生まれ、ストレスが軽減されます。
また、電車の遅延やトラブルが発生しても、駅が近いことで代替手段を迅速に利用できるため、安心感があります。
通勤・通学に時間をかけたくない人
通勤や通学にかかる時間を極力短縮したい人にとって、駅近物件は理想的な選択肢です。
駅までの距離が短いことで、日常的に発生する移動のストレスを軽減できます。
特に、仕事や学校が忙しく、毎日のスケジュールがタイトな人には、駅近物件が向いていると言えるでしょう。
買い物や通院などの日常生活を徒歩圏内で済ませたい人
買い物や通院、銀行や郵便局など、日常生活の多くの用事を徒歩圏内で済ませたい人にとって、駅近物件は非常に便利です。
駅周辺には、生活に必要な施設が揃っていることが多く、移動の手間を最小限に抑えることができます。
特に高齢者や車を運転しない人にとって、この利便性は大きなメリットです。
駅遠物件が向いている人の特徴
駅から少し離れた駅遠物件が向いている人の特徴は以下の3つです。
・自動車で通勤する人
・閑静な住宅街で落ち着いて生活をしたい人
・予算を抑えてグレードの高い住宅に住みたい人
それぞれ詳しく解説していきます。
自動車で通勤する人
自動車での通勤が主な手段である人にとって、駅近物件の利便性はあまり魅力的ではありません。
むしろ、駅遠物件の方が駐車場を確保しやすく、道路へのアクセスも良い場合が多いです。
また、駅近エリアに比べて交通渋滞が少ない場所も多いため、車通勤をする人にとっては快適な住環境が整っていると言えるでしょう。
閑静な住宅街で落ち着いて生活をしたい人
静かで落ち着いた生活環境を求める人にとって、駅遠物件は理想的な選択肢です。
都市部の喧騒から離れ、自然に囲まれた環境や、静かな住宅街でリラックスした暮らしを送ることができます。
また、コミュニティがしっかりしている地域では、住民同士のつながりも強く、安全で安心な暮らしが期待できます。
予算を抑えてグレードの高い住宅に住みたい人
予算を抑えつつ、広いスペースや高品質な住宅に住みたいと考える人にとっては、駅遠物件が向いていると言えます。
同じ価格帯であれば、駅近物件よりも駅遠物件の方が広さや設備面で優れていることが多いです。
駅近・駅遠の物件選びにおけるポイント
駅近か駅遠かは、一概にどちらが良いと言えるものではありません。
それぞれにメリット・デメリットがあり、向き不向きがあります。
駅近・駅遠物件のどちらにするかを検討する際に押さえておきたい以下の3つのポイントを解説します。
・将来の資産価値を考慮する
・周辺の生活環境を調査する
・家族構成やライフプランに合わせた選択をする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
将来の資産価値を考慮する
駅近と駅遠の物件選びでは、将来的な資産価値の変動も重要なポイントです。
特に駅近物件は資産価値が安定しやすいですが、再開発やインフラの整備状況により変動することもあります。
一方、駅遠物件でも開発が進むことで資産価値が上昇する可能性があります。
周辺の生活環境を調査する
周辺の生活環境の調査も重要なポイント。
駅近物件は便利な生活環境が整っていますが、騒音や人混みが気になる場合があります。
駅遠物件では静かな環境が魅力ですが、必要な施設が遠くにあることが不便に感じるかもしれません。
こういった周辺の環境を、購入を決める前に実際に足を運んでしっかりと確認しておきましょう。
家族構成やライフプランに合わせた選択をする
家族構成やライフステージによって物件の選択基準は異なります。
例えば、小さな子どもがいる家庭では、静かで安全な環境を求めることが多く、駅遠物件が適している場合があります。
また、現在のライフスタイルだけでなく、将来的なライフプランを考慮して住まいを選ぶことも重要です。
子どもの成長や仕事の変化、老後の生活を見据えた選択をしましょう。
まとめ
駅近物件と駅遠物件には、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
選ぶ際には、自分たち家族のライフスタイルや価値観、予算を考慮し、どちらが自分たちにとって最適な選択肢であるかを慎重に判断することが重要です。
通勤・通学時間を短縮したい、生活の利便性を重視する場合は駅近物件が適していますが、静かな環境や広い住宅を求める場合は駅遠物件が魅力的です。
自分たちのライフスタイルに合った物件を選ぶことで、快適な住まいを手に入れてみてくださいね。