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カーポートを設置したのに、実際に使ってみたら「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースは少なくありません。

そこでこの記事では、プロの視点から、後悔しないカーポートのサイズ選びのポイントをわかりやすく解説します。

車のサイズや敷地条件だけでなく、将来のライフスタイルや地域の気象条件まで考慮することで、長く快適に使えるカーポートを選ぶコツがわかります。

これからカーポートを検討する方は、ぜひ参考にしてください。

カーポートのサイズを選ぶ前に考えるポイント

ここでは、まずカーポートのサイズ選びをする前に考えるべきポイントについて解説します。

将来的な利用も見据えた柔軟な選択を

カーポートは、一度設置すると気に入らないからといって簡単に作り直すのが難しいです。

そのため、現在の車のサイズや台数を基準に選ぶのではなく、将来のライフスタイルの変化や車両の利用計画も視野に入れた柔軟な選択が必要です。

家族構成の変化

今現在は1台しか車を所有していない場合でも、将来的に家族が増えることで車の台数が増えることもあるでしょう。

例えば、お子さんが成長して免許を取得すると、家族で複数の車を所有するケースがよくあります。

また、親世代と同居するようになると、追加の車両が必要になる場合もあります。

このように、家族構成の変化によって駐車スペースの需要が増える可能性があることを踏まえ、カーポートのサイズを検討しましょう。

車種の変化

現在はコンパクトカーや軽自動車などの小型車を使用していても、将来的に車を買い替えることで、SUVやワンボックスカーなどの大型車を選ぶ場合があります。

小さなカーポートでは高さや幅が足りず、せっかく設置したカーポートに車が収まらないといった問題が発生することもあるでしょう。

例えば、SUVは高さがあるため、標準的なカーポートでは車の天井部分が干渉することがあります。

また、ワンボックスカーのように長さのある車両の場合、駐車スペースに余裕がないと出入りが難しくなることがあります。

車種変更を見据えて、現在の車だけでなく、大きな車種にも対応できるサイズのカーポートを選ぶと安心です。

その他の利用用途

カーポートは車を停めるだけでなく、その他の目的にも活用できる便利な設備です。

そのため、車以外の利用方法も視野に入れたサイズ選びをすることで、日々の生活がより快適になります。

例えば、以下のような使い方を視野に入れてみましょう。

・自転車やバイクの保管

・アウトドア用品の収納

・多目的な作業スペースとしての活用

「今だけ」の条件に合わせたサイズを選んでしまうと、将来の利用シーンで不便を感じることが少なくありません。

カーポートのサイズを決める際は、車を置くだけでなく他の使い方も想定することで、長く快適に使えるスペースになります。

少し余裕をもたせたサイズ選びがポイントです。

地域ごとの気象条件を考慮する

地域の気象条件も、カーポート選びには欠かせないポイントです。

特に、以下のような地域では、強度や耐久性の高いカーポートを選びましょう。

・雪が多い地域

・風が強い地域や台風が多い地域

まずは、自分の地域の気象条件を確認してください。

それに適したカーポートを選ぶことで、安全性と利便性を両立した快適な駐車スペースをつくれます。

後悔しないためのカーポートサイズ選びの4つのポイント

カーポートを選ぶ際にサイズを間違えると、使い勝手が悪く後悔することもあります。

失敗を防ぐために、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

・車のサイズと台数から選ぶ
・敷地の大きさと形で選ぶ
・価格で選ぶ
・駐車以外の用途も考えて選ぶ

以下で、これらのポイントについて解説していきます。

車のサイズと台数から選ぶ

カーポートのサイズ選びで最も重要なのは、車の大きさと台数です。

車の「全長・全幅・全高」を基準に、必要なカーポートのサイズを計算することで、使いやすい駐車スペースを確保できます。

車の寸法は、インターネットで「車種名+サイズ」と検索すれば簡単に調べられます。

特に注意すべきポイントは以下の2つです。

・全幅(車幅):サイドミラーを含まない場合があるため、ミラーを開いた状態も考慮する
・全高(車高):トランクやハッチバックを開けると高さが増す場合がある

また、車を複数台駐車する場合、それぞれの車両がスムーズに出入りできる幅と、車同士の間隔も確保しましょう。

・1台用:車の左右に50cm以上の余裕を確保し、ドアの開閉がしやすくする
・2台用以上:乗り降りのしやすするため50~70cm程度のスペースを設ける

また、現在の車のサイズや台数だけでなく、将来の車種変更や家族構成の変化も考慮して、余裕をもたせたカーポートを選びましょう。

敷地の大きさと形で選ぶ

次に、カーポートのサイズを決める際に欠かせないのが、設置する敷地の大きさと形です。

敷地にしっかり合ったサイズを選ぶことで、駐車や日常の使い勝手が格段に良くなります。

まずは家の図面を見たり、実際に測って敷地の正確な寸法を確認しましょう。

敷地が狭かったり変形している場合は、カスタマイズ対応のカーポートを検討すると効率的にスペースを活用できます。

また、電柱や配管がある場合は、それらを避ける必要があります。

敷地の形状や状況に応じて、最適なカーポートを選びましょう。

価格で選ぶ

カーポート選びでは価格も重要な要素のひとつです。

ただし、価格だけを最優先にするのは避ける方が良いでしょう。

サイズが大きくなるほど費用も増えますが、使い勝手や耐久性を考えずに価格だけで選ぶと、後々後悔することになりかねません。

例えば、カーポートが狭すぎて車の乗り降りがしにくい、将来の車種変更や用途の変化に対応できない問題が起きると、日常生活でストレスを感じる原因になります。

価格を比較する際は、少しの差で大きく使い勝手が良くなる場合もあるため、慎重に検討しましょう。

価格と機能のバランスをしっかり考えて、快適で長く使えるカーポートを選ぶのがポイントです。

駐車以外の用途も考えて選ぶ

カーポートは車を駐車するための設備ですが、それ以外にもさまざまな用途で活用できます。

駐車以外の使い方を考慮してサイズを選ぶと、日常生活がより便利で快適になります。

・自転車やバイクの保管スペース
・ アウトドア用品や園芸道具の収納
・趣味の作業スペース
・キャンプ用品などを干す場所

カーポートを車のためだけではなく、幅広い用途で利用することを考えると、少し大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。

カーポートのサイズ選びでありがちな失敗例とその回避策

カーポートの設置後に「こんなはずじゃなかった」という失敗を防ぐためには、事前の計画が大切です。

ここでは、よくある失敗例とその回避策を解説します。

失敗例①柱が低くてワンボックスカーが入らない

柱の高さを十分に考慮せず、標準的な高さのカーポートを選んでしまうと、車高の高いワンボックスカーやSUVが入らないことがあります。

また、将来の車種変更を想定しない場合にも起こりがちです。

回避策

・ワンボックスカーやSUVの場合、標準柱ではなくロング柱を選ぶ

・車種変更を予定していなくても、将来的な買い替えを見据えて選ぶ

・トランクやハッチバックを開ける際の高さも考慮する

柱の高さに注意して選ぶことで、現在だけでなく将来的にも快適に使えるカーポートになります。

失敗例②2台用に2台止めたら狭くて乗り降りしずらい

カーポートが2台用でも、車同士の間隔や周囲のスペースが狭いと、乗り降りがしづらくなることがあります。

特に、ドアを開けた際に車同士が干渉してしまうケースがよく見られます。

回避策

・通常の2台用より幅が広いワイドタイプを選ぶ

・支柱の位置を中央や隅に寄せられる「M合掌」や「Y合掌」タイプを選ぶ

カーポートのサイズが同じでも、柱の位置が調整できれば、この問題を解消できる場合があります。

カーポートのサイズが同じでも、支柱の位置を工夫することで乗り降りがスムーズになる場合があります。

車の快適な乗り降りを考えると、スペースに余裕をもたせてサイズをえらびましょう。

失敗例③自転車を入れるスペースが無い

車の駐車だけを考えてカーポートを設置した結果、自転車やバイクを置くスペースが足りなくなってしまうことがあります。

将来的に家族が増える場合や自転車の台数が増えると、収納場所の不足が問題になります。

回避策

・自転車やバイクを置ける十分な奥行きがあるタイプを選ぶ

カーポートの設置時には、車以外の用途も見据えて計画しましょう。

あるとうれしいカーポートのオプション

カーポートは車を守るだけでなく、オプションを追加することでさらに便利で快適に使えます。

ここでは、設置しておくと役立つ3つのオプションを紹介します。

雨風を防ぐ「サイドパネル」

カーポートの側面に設置するサイドパネルは、横から吹き込む雨や風、雪を防ぐのに役立ちます。

車だけでなく、自転車やバイクを置いている場合にも安心です。

また、視線を遮る効果もあるため、防犯対策やプライバシー保護の面でもメリットがあります。

テントも干せる「物干し」

カーポートに物干し用のバーを追加すれば、雨の日でも洗濯物を干すスペースとして活用できます。

また、大きなテントやアウトドア用品を乾かす際にも便利です。

天候に左右されずに使えるので、日常生活の利便性が大きく向上します。

ドアの傷を防ぐ「柱カバー」

車のドアを開閉する際、カーポートの柱にぶつけてしまうことがあります。

柱にカバーを取り付けることで、車の傷を防ぐだけでなく、柱自体の保護にもなります。

クッション性のあるカバーを選ぶと、衝撃を吸収して安心です。

カーポートサイズ選びのよくある質問

カーポートを選ぶ際、気になる点がいくつかあるかと思います。

ここでは、よくある質問について解説します。

カーポートの寿命は何年くらいですか?

カーポートの寿命は、材質や設置環境、メンテナンス状況によって異なりますが、一般的に15年から20年程度が目安です。

適切な材質を選び、定期的なメンテナンスをすることで、さらに長く使用できます。

部材材質特徴寿命
屋根材ポリカーボネート紫外線に強く、耐久性が高い約15年以上
塩化ビニール紫外線に弱く、劣化が早い約10年
スチール折板丈夫で高い耐久性をもつ約30年以上
柱・梁アルミ錆びにくく軽量で丈夫約30年以上
スチール耐久性はあるが、5年おきに塗装が必要約20~30年

カーポートを長持ちさせるには、年に1~2回、雨どいの落ち葉などの汚れを清掃ましょう。

また、雪や台風の後は屋根材や柱の損傷を点検し、早めに補修することが大切です。

適切な材質選びとメンテナンスをすれば、カーポートは20年以上使用可能です。

カーポートの固定資産税はいくらですか?

一般的なカーポートは、柱と屋根だけでできた簡易な駐車スペースなので、固定資産税はかかりません。

ただし、ガレージタイプや産業用ソーラーカーポートのように、特定の条件を満たす構造物は課税対象となる場合があります。

カーポートに建築確認は必要ですか?

カーポートの建築確認申請は、大きさや設置場所の条件によって異なります。

建築確認申請は、建物の安全性を確保するための手続きであり、建築基準法の適用対象となる場合に必要です。

例えば、カーポートの面積が10㎡を超える場合や、防火地域や準防火地域に設置する場合は建築確認申請が必要です。

一方で、面積が10㎡未満であり、防火地域や準防火地域に該当しない場合は、建築確認申請が不要なケースもあります。

ただし、地域や設置場所の状況によって異なる規定があるため注意が必要です。

建築確認申請の有無については、設置前に自治体や施工業者に相談し、必要な手続きを把握しましょう。

申請が必要なのに行わない場合、設置後に撤去や修正を求められることがあります。

まとめ

カーポートのサイズ選びは、車の大きさや台数だけでなく、敷地の形状や地域の気象条件、将来の利用計画まで考慮することが重要です。

サイズ選びでの失敗を防ぐためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

1.車のサイズと台数から選ぶ
2.敷地の大きさと形で選ぶ
3.価格で選ぶ
4.駐車以外の用途も考えて選ぶ

また、設置後の失敗を防ぐために、柱の高さや車間スペースなど、実際の使用シーンを想定して選ぶのもポイントです。

さらに、サイドパネルや物干しなどのオプションを活用すれば、カーポートの利便性がより高まります。

カーポートは、一度設置すると長期間使う設備です。

現在の状況だけでなく将来を見越して計画することで、長期的に満足のいくカーポートを選べるでしょう。

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