2024年の大河ドラマ「光る君へ」は、紫式部を主人公にしています。石山寺は、そんな紫式部と深い縁のある場所です。大河ドラマファンなら、ぜひ1度は聖地巡礼として訪れたい場所でしょう。
石山寺では、紫式部が『源氏物語』の一部を執筆したと伝えられています。そのため、様々な足跡を辿ることができます。
今回は、「光る君へ」を見て石山寺に行こうか迷っている方に向けて、「石山寺で紫式部の足跡を感じられる場所」を紹介します。その他、「石山寺の魅力」や「周辺のオススメスポット」、「観光で気を付けるポイント」を地元民だからこその視点で解説します。
ぜひ、石山寺へ行く時の参考にしてください。
石山寺と紫式部の関係性
石山寺は、紫式部と深い縁があることで知られ、美しい自然環境が創作のインスピレーションを与えたと言われています。
まずどのような関係性があるのか、詳しく見ていきましょう。
源氏物語の始まりの地
源氏物語の始まりの地として、石山寺は重要な役割を果たしています。琵琶湖の湖面に映る月を見て源氏物語を思い付いたという逸話は、あまりにも有名です。
実際、石山寺の本堂からは瀬田川を望めます。夜に参拝できるイベントに参加すれば、紫式部が見た光景と同じ光景を見られるでしょう。
西国三十三所観音霊場の第十三番札所
石山寺は西国三十三所観音霊場の第十三番札所としても有名です。源氏物語が執筆されたことでも有名ですが、お寺としては真言宗の大本山でもあります。その歴史は古く、奈良時代に創建され、以下の御利益があるとされています。
- 安産
- 福徳
- 厄除
- 縁結び
西国三十三所は、総距離が約1,000kmにも及ぶ巡礼です。岐阜・滋賀・京都・奈良・大阪・兵庫・和歌山と2府5県にまたがっています。
石山寺に立ち寄ったついでに、参加してみるのも良いでしょう。様々な寺院に行くきっかけにもなります。
石山寺内では紫式部に関連した展示も多い
石山寺の境内には、紫式部に関連する展示が多数あります。紫式部や源氏物語が好きな方にとっては必見のものばかりです。
特に2024年は大河ドラマの主役ということもあり、紫式部の肖像画や源氏物語の名場面が展示されています。
さらに、「源氏物語 恋するもののあはれ展」も開催されており、平安時代の恋模様を知ることができます。1,000年以上前とはいえ、恋への悩みや憧れは今と同じです。
歴史に思いを馳せながら、思わず共感してしまう展示を体験できるでしょう。
石山寺で紫式部の足跡を感じられる場所2選
石山寺には、紫式部の足跡を感じられる場所が2ヶ所あります。ファンの方は、ぜひ見てみましょう。
源氏の間
源氏の間は、紫式部が石山寺で執筆を行ったとされる場所です。時は平安時代の寛弘元年(1004年)、時の宮中から「新しい物語を読みたい」というリクエストを受けて、紫式部は石山寺に7日間の参籠をしていました。その際、琵琶湖の湖面に映える十五夜の名月を眺めて、源氏物語を書き出したと伝えられています。
まさに、文学ファンにとって必見のスポットです。石山寺には、紫式部が物語を執筆したとされる「源氏の場」があります。本堂の一角にあるので、誰でも当時の紫式部がどのような環境で創作を進めていたのかを想像できます。
紫式部や源氏物語のファンにとって、必見の場所です。
大河ドラマ館
石山寺の境内には、「大河ドラマ館」がオープンしています。2025年1月31日まで開催されており、紫式部と『源氏物語』に関する展示を見られます。大河ドラマで主人公が着た衣装も展示されているため、ファンにとっては垂涎のスポットです。
さらに、「光る君へ」に登場する衣装や小道具、撮影の裏側までわかる展示もあります。キャスト・スタッフのインタビューなど、大河ドラマの詳細を知れる貴重な場所です。
石山寺に行った際は、ぜひ除いてみましょう。
石山寺の魅力 | 源氏物語ファン必見のスポット3選
石山寺は歴史的建造物・真言宗の大本山以外でも、様々な魅力があります。建造されてから歴史もあるため、多くの歴史上の人物が逸話を残しています。
そのような中から、源氏物語ファンなら必見のスポットを見ていきましょう。
源氏物語ゆかりの場所
石山寺は、源氏物語ゆかりの場所です。そのため、多くの紫式部像が伝わっています。例えば、教科書にも載っている土佐起筆「紫式部図」は、石山寺が所蔵しているものです。他にも、室町時代に描かれたものや江戸時代に描かれたものもあります。
このように、石山寺には源氏の間だけでなく、紫式部に関しても様々な資料があるのです。お寺としてだけでなく、源氏物語に関係のある場所としても楽しめるでしょう。
美しい自然と歴史的建造物
石山寺は、紫式部にインスピレーションを与えたとされる美しい自然と歴史的建造物が魅力です。寺院の周囲には四季折々の風景が広がり、春には梅と桜、秋には紅葉と訪れるたびに新しい発見があります。特に満開の桜は必見です。
建物の歴史的価値も非常に高く、本堂は承暦2年(1078年)に消失したものの、永長元年(1096年)に再建されたものが現在まで残っています。
それだけでなく、敷地内には縄文時代早期の「石山貝塚」を記念する碑があり、お寺の中にいながら縄文時代の文化にも触れられます。
さらに、源頼朝の寄進により建立された、日本最古の多宝塔も必見です。2022年の「鎌倉殿の13人」にも関係する建造物なので、大河ドラマファンはぜひ見ておきましょう。
期間限定の謎解きゲーム
石山寺では、期間限定で紫式部ゆかりの地をめぐる謎解きゲームが開催されています。主な開催地は、滋賀県大津市、京都府宇治市、福井県越前市の3ヶ所。訪れたエリアの謎を2つ解いて手がかりを入手し、紫式部にまつわる宝を見つけます。
各市にある宝箱(合言葉)を見つければクリアとなるので、ゲームをしながら観光地をめぐれる点が魅力です。
クリア者には先着となりますが、オリジナルポストカードと最大1万円の豪華賞品が当たる抽選に参加できる特典ももらえます。
期間は2024年6月1日(土)~2024年11月7日(日)と半年もありませんが、連休を利用して家族や友人と参加してみると良い思い出になるでしょう。
石山寺周辺のオススメスポット
石山寺は観光地だけあって、周囲に様々なスポットがあります。その中でもオススメを5つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
至誠庵湖舟
至誠庵湖舟は、石山寺の門前でひっそりと営む食事処です。シジミ釜飯が有名で、多くの人から親しまれています。石山寺のある瀬田川近辺はシジミ貝塚があるほど、遙か昔からシジミと共にありました。至誠庵湖舟のシジミ釜飯は、昭和38年から60年以上にわたって提供されている料理です。
鉄のお釜で炊き上げたお米とシジミは絶品で、おこげも含めてぜひとも味わいたい逸品となっています。
また、うなぎもオススメの料理です。2021年3月に復活したうなぎ料理は、20年前に提供していたもの。かつて提供していた亡き父の料理をもう1度提供しようと、若き兄弟が修行の末に提供した逸品です。近江八幡市にある名店「炭櫓」で修行をしたのもあって、非常に評判となっています。
石山寺でランチを楽しむのなら、ぜひ足を運んで欲しいお店です。
住所 | 滋賀県大津市石山寺3-2-37 |
電話番号 | 077-537-0127 |
営業時間 | 10:00~21:00 ランチ:11:00~15:00(L.O.14:30) ディナー:17:00~20:00(L.O.19:00)※要予約 |
定休日 | 不定休 |
公式HP | https://www.shijimimeshi-koshu.com/ |
叶匠寿庵 石山寺店
石山寺には、叶匠寿庵のお店もあります。「あも」などの人気商品の他、石山寺の象徴である硅灰石に見立てた小豆餡を力強く乗せた「石餅」が限定販売されています。
夏には、石餅を使った「石餅かき氷」、秋冬には「石餅ぜんざい」も提供されており、四季折々の食べ方で楽しめます。
和菓子好きにオススメのお店です。
住所 | 滋賀県大津市石山寺1-576-3 |
電話番号 | 077-534-6331 |
営業時間 | 10:00~16:30(L.O.16:00) |
定休日 | 水曜日 ※祝日の場合は営業 |
公式HP | https://kanou.com/ |
茶丈藤村
茶丈藤村は、石山寺の門前から少し歩いた場所にある甘味喫茶です。店名と建物は、石山寺に寄宿した小説家:藤村藤村にちなんでいます。店内の窓からは瀬田川が見えるようになっているので、境内をめぐって疲れた足を休めるにはピッタリの場所です。
訪れた際に食べたいのは、小豆。和菓子屋ならではの小豆を使った商品は、上品な味わいで全国にファンがいます。特に、あんこが好きな方からの評判は非常に良く、1度は体験して欲しいメニューばかりです。
持ち帰りもできるので、和菓子好きはぜひ行ってみてください。
住所 | 滋賀県大津市石山寺1-3-22 |
電話番号 | 077-533-3900 |
営業時間 | 平日:10:00~17:00(L.O.16:15) 土日祝:9:00~18:00(L.O.17:00) |
定休日 | 火曜日(祝日の場合は営業) |
公式HP | https://sajo-towson.jp/ |
石山テラス
石山テラスは、石山寺の門前に2022年オープンした、スイーツ&ベーカリーの複合施設です。スイーツ好きなら絶対に寄っておきたい施設となっています。
滋賀県近江八幡市の高木牧場のj牛乳を100%使った石山寺プリン本舗や、焼きたてパン工房のツキノベーカリー、お芋スイーツの芋屋十三が営業中です。
店舗2階ではスイーツを楽しめるカフェスペースもあるため、景色を楽しみながら休憩もできます。
石山寺を参拝して、少し疲れた際にオススメのスポットです。
住所 | 滋賀県大津市石山寺3-1-7 |
電話番号 | 077-548-8810 |
営業時間 | 11:00~17:00 |
定休日 | 火曜日 ※季節により変動あり |
公式HP | https://www.ishiyama-terrace.com/ |
京阪電車 石山坂本線
京阪電車の石山坂本線は、石山寺から歩いて5分ほどの場所にある京阪電車の発着場です。こじんまりとした駅ですが、発着する電車はインパクトがあります。
特に有名なのがラッピング車両で、2024年は2両編成の車両全体を「光る君へ」が彩っています。インパクトは非常に大きく、遠くからでもひと目でわかるほどです。
石山坂本線は、終点は比叡山坂本駅に到着するため、紅葉を見たい方にもオススメのスポットでもあります。
石山寺に行く際に気を付けたいポイント
石山寺に行く際には、気を付けたいポイントがあります。知っておかないと後悔するものもあるので、ぜひ参考にしてください。
休日に行くなら公共交通機関がオススメ
石山寺は休日になると混雑します。観光バスや一般車両専用の駐車場はありますが、常に満車のため、数百メートル以上も渋滞が続いている光景は珍しくありません。
そのため、自家用車で行くと思わぬ渋滞に巻き込まれる可能性があります。スムーズに参拝する場合は、以下の公共交通機関を活用しましょう。
- 京阪電車 石坂線
- JR琵琶湖線
- 京阪バス
遠方の方は、JRか京阪電車がオススメです。石山駅から石山寺行きの京阪バスが出ており、10分もあれば到着します。
車で行く場合は開門よりも早く着くこと
車で行く場合は、早めの到着がオススメです。開門は8時からですが、10時にはもう渋滞になっているので、少し早いくらいの時間に着くようにしましょう。
特に観光シーズンは、駐車場がすぐに埋まってしまいます。石山寺は、春は桜、秋は紅葉と見所も多いので、早め早めの行動が快適に参拝できるポイントになります。
平日なら空いている
石山寺が混雑するのは土日祝日なので、平日を狙うとゆっくり観光できます。駐車場にも停めやすいでしょう。
特に、歴史的な場所をじっくりとめぐりたい場合、混雑していると自分のペースで見られません。じっくりと石山寺を観光したい方は、平日がオススメです。
紅葉の季節なら夜がオススメ
石山寺は、紅葉の季節に「あたら夜もみじ」という夜のライトアップイベントを開催しています。いつもとは違った幻想的な雰囲気を楽しめるので、紅葉が好きな方は夜もオススメです。
観光客も少ないため、自分のペースでゆっくりとライトアップされた夜の紅葉を楽しめます。特に、竹林と紅葉が一緒にライトアップされている光景は必見です。
お土産屋が開いていないデメリットはあるものの、思い出に残る観光をするのなら一見の価値があります。2024年は11月15日~12月5日まで開催されているので、ぜひ参拝してみてください。
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石山寺は紫式部以外にも楽しめるポイントがたくさんある
石山寺は紫式部に関連するスポットだけでなく、楽しめるスポットやイベントがたくさんあります。美しい自然や歴史的な建物はもちろん、季節ごとのイベントなど、参拝するたびに新たな発見があります。
大河ドラマの聖地としてだけでなく、石山寺そのものも楽しんでみてくださいね。
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