「就活の軸って何?」
「面接時にどうやって活用すればいいの?」
このような悩みを抱える就活生の方は多いでしょう。就活の軸を定めるとその後に作る自己PRや志望動機が作りやすくなり、質問に対しても一貫性のある答えが出せますよ。
本記事では、不動産における就活の軸の決め方についてご紹介します。面接時のポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも就活の軸とは
就活の軸とは、自分の就きたい業界や企業を選ぶ際の自分なりの基準のことです。面接時によく聞かれる質問の1つであり、志望動機を伝える上で大切な要素です。
就活の軸を定めておくと自分に合った企業を見つけやすくなり、効率よく就活を進められます。就活の軸を考える際にはどのような働き方をしたいのか、勤務地や理想とする社会人生活のイメージをしっかりと考えて作るのが大切です。
また、就活の軸を作るのが難しいという方は、就活中に1つずつ見つけていくという方法もおすすめ。
さまざまな会社の説明会やインターンに参加していくうちに就活の軸は変化していく可能性もあるので、何度も軌道修正を重ねながら自分に合った就活の軸を作り上げることが大切です。
会社が就活の軸を質問する理由
会社が就活の軸を質問する理由は、就活生の本心を聞き出すためです。
就活の軸は会社と就活生のミスマッチを防ぐ役割も兼ねています。厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、新卒で入社した人の3年以内に退職(早期離職)した人の割合は以下の表の通りです。
業種 | 離職率 |
不動産 | 36.1% |
宿泊業・飲食サービス業 | 49.7% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 47.4% |
教育・学習支援業 | 45.5% |
医療、福祉 | 38.6% |
新卒で採用した社員に退職されてしまうと、それまでの採用や研修に費やしてきた費用が無駄になってしまい、損失も大きくなってしまいます。
そうした損失を防ぐためにも企業側はあらかじめ就活生の適性や熱意、素質などあらゆる情報を短時間で知るための方法の1つとして、就活の軸を面接時の質問として聞き出すことが多いです。
企業選びの軸と就活の軸との違い
企業選びの軸と就活の軸では、判断基準が異なります。企業選びの軸は自分がどのような企業で働きたいのか、自分の価値観に合う企業を見つけるのが目的です。
一方で就活の軸はどのような業界や職種に就きたいのかを見つけるので、企業を絞る前に行います。似たような言葉ですが、中身は大きく異なるので、面接時に混同しないように注意しましょう。
不動産就活の軸が大切な3つの理由
不動産就職の軸が必要な理由は以下の3つです。
- 採用のミスマッチを防ぐため
- 就活生の価値観を知るため
- 面接時の質問対策になるため
では、順番に解説します。
1.採用のミスマッチを防ぐため
就活の軸を定めておくと、企業側とのミスマッチを防ぎやすくなりますよ。万が一企業と希望条件が合わずミスマッチが起こってしまうと、就職しても3年以内に離職してしまう「早期退職」につながりやすくなります。
就活の軸が定まっていないと自分が重要視しているポイントが不明確なままのため、自分の興味や関心に合う企業を見つけにくく、就職先選びに失敗してしまう可能性もあります。
そのため、企業側からも「なぜその軸になったのか」「そう考えるのはどういう経緯からか」などの質問が予想されるため、対策としては自分にとって譲れない条件を作った背景や理由などを準備しておくのがおすすめ。
具体的な回答を準備しておけば自分らしさをアピールできる上、面接官の印象にも残りやすいでしょう。
2.就活生の価値観を知るため
就活の軸は、就活生が仕事に対してどのような価値観を持っているかまで知ることができます。企業は会社や自分たちの価値観と合う人を求めています。
価値観と合う人でなければ長期的に一緒に働き続けるのが難しいからです。いくら就活生の偏差値が高くとも、価値観が合わなければコミュニケーションもうまくいかず仕事に影響を及ぼす可能性があります。
今後の仕事にも関連する事柄なので自分たちと相性がよいかどうかを判断するためにも、就活の軸は大切です。
3.面接時の質問対策になるため
就職の軸は、面接において質問対策に効果的です。就活の軸を定めておくとその軸に紐づけて自己PRや志望動機も作りやすく、深掘りされた際にも一貫した答えが貫きやすくなります。
内容の矛盾を防ぎながら面接官からの評価を上げられるのもうれしいポイントですね。面接で質問された際、スムーズに答えられるようになるとその後に続く面接や就活への自信にもつながるでしょう。
不動産の就活の軸の決め方3選
不動産の就職の軸の決め方のポイントは以下の3つです。
- 過去の経験から将来的に何をしたいのか考える
- 企業について調べどう働きたいのかを見つける
- キャリアプランを明確にする
では、順番に解説します。
1.過去の経験から将来的に何をしたいのか考える
就職の軸を決める前にまずは自己分析を行いましょう。幼少期から今の自分にかけてこれまで自分が一番頑張ってきたことや、継続してきたことに対してメモやノートなどを使ってリストアップしていき、自分の強みを引き出します。
その結果、どのように志望先の企業で役に立つかどうかを考えていきます。自己分析の中でとくに自分が自ら率先して行動した経験や継続力などがあるとよいでしょう。
例えば、部活を休まず3年間続けてきたことは継続力の実績になり、勉強に対する集中力の高さは事務作業を行う上での正確さのアピールにつながります。
就活の軸を定めるには、自分自身の過去の経験を振り返り、仕事をしていく上でどのようにプラスとなるのかまとめていく過程が大切です。
2.企業について調べどう働きたいのかを見つける
就活の際には、企業についてしっかりと事前に調べておき、どう働きたいのかを明確にしておきましょう。月収がいくらあれば生活できるのか、結婚しても働き続けられるかなど、長期的に働き続けたいのであれば人生のライフステージを考慮しながら考えるのが大切です。
ただ家が近いから、有名な企業だからという理由で働いてしまうと価値観が異なったり、自分が理想としている働き方ができない場合もあるので、自分の理想をイメージしながら決めるようにしましょう。
3.キャリアプランを明確にする
過去の自己分析を行ったらその先の将来についても考えましょう。将来の目的は就活の軸を決めるのに大切です。キャリアプランを明確にするには、これからどのような社会人になるのか、どのように社会貢献していくかのビジョンを明確にするのがポイント。
キャリアプランについては面接時にも質問されやすい項目のため、どうなりたいのか自分なりの答えを持っておくのがおすすめです。キャリアプランを考えるのに悩んでいる方は以下の項目を参考に考えていくとよいでしょう。
就活軸の例
- よりよい社会づくりに尽力したい
- 自分の専門性を活かしたい
- 社会的が大きい仕事に就きたい
- 海外の事業にも携わりたい
- お客様を喜ばせたい
面接時に就活の軸を伝える際のポイント4選
ここからは、面接時に使いたい就活の軸を伝える際の以下のポイント4つをご紹介します。
- 結論から述べる
- 深掘りされる質問の答えを準備しておく
- 会社の求める人物像を把握しておく
- 独自性や実体験を交える
では、1つずつ順番に紹介します。
1.結論から述べる
不動産の面接のみならず、企業の面接に答える際には結論ファーストを意識しましょう。結論よりも前置きが長すぎてしまうと結論がどこにあるのかがわからなくなり、何を伝えたいのかが面接官に伝わりにくいです。
結論ファーストを心がけた上で具体的なエピソードを添えるとより効果的に就活の軸を伝えやすくなります。
また、結論から話すことで相手に内容が進みやすく、会話のやり取りもスムーズに進むので、面接官からも理論的に話せる人という評価にもつながりやすくなります。
2.深掘りされる質問の答えを準備しておく
高確率で深掘りされる質問に関しては前もって回答を準備しておくのがおすすめ。
不動産の面接に限らず、面接官は就活生の質問の回答に対し「なぜそう思ったのか」「具体的な理由が欲しい」と深掘りする可能性が高いです。
そのため、あらかじめ深掘りされることを前提に具体的な理由を用意しておくと、急に質問された場合でも焦ることなくスムーズに話やすいでしょう。
3.会社の求める人物像を把握しておく
不動産の面接でよい評価を受けるためには、不動産業界で求められる人物についても詳しく知っておくことも大切です。業界や企業によって求められる人物像は異なりますが、不動産で求められる方の特徴は以下の通りです。
【不動産会社で求める人物像の例】
- 向上心が高い
- コミュニケーション能力がある
- 自発的な行動できる
人との関わりが多い不動産業界では、コミュニケーションスキルが求められます。そのため、接客経験や営業経験のある方は高い評価を得やすくなります。
また、会社によっては成果主義の風潮が強いところもあるので、部活やコンクールなどで結果を追い求めた経験などもあるとよりよいでしょう。
企業からよい評価を得るために、しっかりと会社についてリサーチし、求められる人物となるよう準備しておくのも重要です。
4.独自性や実体験を交える
自己紹介や自己PRを行う際には、実体験を交えるのもおすすめ。ストーリー性があり、具体的なエピソードにすると採用担当者にも話が伝わりやすく、自分の印象を焼き付けやすくなります。
また、ほかの就活生と就活の軸が被ってしまった場合にも差別化ができ、エピソードの被りも防げるでしょう。具体的なエピソードを交える中で専門的な用語などを取り入れたい場合には、誰にでも伝わる言葉に置き換えると伝わりやすくなりますよ。
「今までこんな経験をしたからこそこういった成果が出た」など、努力した先で自分がどのような成果を出したのか、またどのような学びを得られたか、具体的に述べるように意識するだけでも面接官の印象には刺さりやすくなります。
まとめ
不動産に限らず、面接時には就活の軸を話すことが大切です。人によって経験してきたものや得られた成果などは異なるので、自分だけの軸をしっかりと作り、面接で自信を持って伝えられるようにするとよいでしょう。