「不動産の休日はなぜ水曜日が多いの?」
「いつが内見しやすいのかな?」
このような悩みを抱える方は多いでしょう。本記事では、不動産の定休日についてご紹介します。繁忙期や閑散期、また平日休みのメリットに関しても詳しく解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
不動産の定休日に水曜日が多い3つの理由
不動産は土日休みの会社もあれば、水曜日が定休日となっている平日休みの会社もあります。不動産の定休日に水曜日が多い理由は以下の3点です。
- 契約が水に流れると連想させる
- 管理会社も定休日が多い
- 土日はお客様の来店が多く見込まれるため
ここでは、それぞれの理由について深掘りします。
1.契約が水に流れると連想させる
不動産の定休日に水曜日が多い理由は、「縁起を担ぐため」といわれています。元々不動産業界はゲンを担ぐことを大切にしており、「水」という漢字が「契約が水に流れる」ということを連想させてしまうからです。
また不動産業では契約締結後に急に解除となったり、キャンセルされたりすることもあります。大きな金額が動く業界のため、水曜日が定休となっているのは契約を無事に済ませられるようにという願いも込められています。
2.管理会社も定休日が多い
管理会社も水曜日が定休日となっていることから、それに合わせて定休日となっている不動産も多いです。管理会社とは、マンションなどの物件を管理している会社のことで、不動産と物件の手続きや契約などに関わる機会の多い会社です。
管理会社が休みとなると不動産屋としても業務が進めにくくなってしまいます。せっかくお客様が物件を気に入り、内見を希望しても管理会社が休みであれば内覧ができず、交渉が進めにくくなることも。
そのため不動産も管理会社に合わせて水曜日定休にしたともいわれています。
3.土日はお客様の来店が多く見込まれるため
平日に比べて土日は不動産への来客が多くなります。賃貸不動産は1週間の中でも土日が最も稼ぎどきです。
週末にかけて準備を行い、土日を終えてからは成立した契約を整理する事務作業を進めていきます。そのため、仕事の流れを考慮すると土日から間の空いた水曜日が定休日にしやすいです。
しかし不動産の中でも法人を相手にしている会社であれば、平日ではなく土日が休みとなっているところもあります。また、中にはシフト制で休日を回している会社もありますよ。
火曜日が定休日の不動産も多い
不動産によっては火曜日も定休日にしている会社もあります。火曜日の「火」という文字は物件の火事や会社の経営が火の車になるといったイメージがあり、避けられている傾向があります。
月曜日は契約書類や手続きに関しての書類整理などで忙しくなるため、休みにするのは難しいです。金曜日も土日の打ち合わせやオープンハウスの設営といった準備作業が増えるので、忙しくなりやすいです。
一方で火曜日であればある程度事務作業も落ちつき始めるため、休みが取りやすく火曜定休の会社も多くなっています。
不動産会社の年間休日
令和5年の業種ごとの年間休日の平均は以下の通りです。
業種 | 年間休日数 |
不動産業・物品賃貸業 | 113.0日 |
製造業 | 113.3日 |
運搬業・郵便業 | 105.4日 |
卸売業・小売業 | 109.1日 |
金融業・保険業 | 121.5日 |
宿泊業・飲食サービス業 | 97.5日 |
教育・学習支援業 | 111.9日 |
医療・福祉 | 112.8日 |
複合サービス事業 | 114.4日 |
不動産会社の年間休日はおよそ「113日」で、全業種の中では平均並みの休日数となっています。年末年始はお客様が帰省や旅行のため、来店数が少なく休みも取りやすい傾向です。
反対にゴールデンウィークは春先でお客様の来店が増えるので、まとまった休日を取るのが難しいでしょう。不動産に就職したい方の中で暦通りかつ土日休みがいい場合は法人相手の不動産に就職するのがおすすめです。
年間休日数や定休日は会社によって異なるので、自分の就きたい会社の休日を事前に確認するようにしましょう。
不動産会社に行くおすすめの時期
不動産会社も1年を通して閑散期、繁忙期があります。ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。
閑散期であればスムーズ
不動産の閑散期は6〜8月となっている会社が多いです。6〜8月は引越しのシーズンが落ちつき、新しい物件を検討するお客様が比較的少ないのが特徴です。また梅雨や台風、猛暑などの理由で来客数が少なくなることも。
そのため、一人一人に落ちついた接客が行えるので丁寧な対応をしてもらいやすく、家賃などの値下げ交渉もしやすくなります。
一方で、繁忙期後は物件数が少なく自分の条件に合う物件は見つかりにくくなります。そのため、物件を探している方の中で条件の多い方やこだわりの強い方には、物件を探す時期としては不向きといえるでしょう。
繁忙期は物件の数も少なくなる
不動産の繁忙期は2〜3月、9〜10月と2つあります。2〜3月は新生活シーズンとなっており、新社会人や大学へ入学するために一人暮らしを始める学生が多いです。
そのため1年の中でも最も忙しい時期ともいわれています。2〜3月は土日だけでなく平日も忙しくなるので物件の数も少なくなりやすく、すぐに契約を取らなければほかの方に購入されてしまいます。
また、9月〜10月は転勤シーズンのため、サラリーマンの来店が多くなる傾向です。2〜3月同様に物件の数が少なくなりやすいので、あらかじめ気になっている物件をリストアップしておくとよいでしょう。
不動産が定休日だった場合の対処法
不動産によっては水曜日以外にも定休日を設けている会社も多いです。ここでは、不動産が定休日だった場合の対処法についてご紹介します。
日を改める
不動産が定休日だった場合は日を改めましょう。電話すればつながる可能性はあるものの、物件を案内してもらう可能性は低いです。素直に諦め、別の日に来店するようにしましょう。
インターネットで物件を探す
インターネットで物件を探すのもおすすめです。不動産サイトで希望条件を入れて検索をすれば家賃や間取り、外観や内装の写真など物件に関しての幅広い情報を入手できますよ。
気になる物件をいくつか絞っておき、来店時に不動産の担当者に共有すると物件探しもスムーズに進めやすいでしょう。
また物件によってはオンライン内見も行えます。不動産屋に行かなくても部屋の内見ができるため、移動の時間がない方や遠くへ引越しする際にも便利です。スマホがあれば場所を選ばず利用でき、対面で話すのが苦手な方にもぴったりです、
平日休みのメリット
不動産の平日休みにはいくつかのメリットがあります。ここでは、それぞれのポイントについて詳しくご紹介します。
平日限定の割引などが使える
平日休みは土日の混雑を避けられるのが魅力。観光地に行っても土日に比べて人が少ないため、混雑しにくく観光が楽しめます。電車や車の移動も朝早い時間でなければ比較的空いている傾向なので、渋滞や混雑のストレスなく出かけやすいでしょう。
普段は並んでいるお店でも土日よりもスムーズに入店しやすいです。また、平日は土日に比べて限定のクーポンや割引が充実しているのもポイント。
旅行時の宿泊なども平日プランの方がお得に設定されているため、混雑を避けながら安く旅行が楽しめます。アウトドアが好きな方にも平日休みはおすすめです。
役所や窓口の利用がしやすい
平日休みであれば役所や銀行窓口などの利用がしやすいです。役所や銀行の窓口は平日のみ空いているため、仕事終わりなどに向かうと混雑しやすくなります。
また、窓口の中には夜間や土日も空いているものもありますが、提供しているサービスが限られていたり、混雑したりします。そのため、平日休みであれば混雑を避けて時間を有効的に使えますよ。
まとめ
不動産の定休日に水曜が多いのは、ゲン担ぎの意味や管理会社との連携をスムーズにするためといわれています。しかし、会社によっては火曜休みやシフト制、土日休みのところもあるので、自分のライフスタイルに合わせて就職先を選ぶとよいでしょう。